多くの鑑定書は類似・非類似を分類する,いわゆる文字形状を比較する異同判断手法を採っています。この手法を取っている鑑定人は,筆者識別など到底できない「伝統的筆跡鑑定法」に疑問さえも持たない鈍感な感性の持ち主であると思っています。

 

彼らは,「巧妙に模倣筆跡が書ける者」がいないと思っているようです。他人の筆跡を巧みに真似て書く者が存在しているので,類似・非類似で筆者識別などできる筈がないことなど容易に理解できると思われますが,残念ながらそうではないようです。

 

こういった鈍感な感性で鑑定書を書いていますので,,

 

「似せて書けば似るでしょ」といえばよいのです。

 

また「筆跡鑑定は多分に鑑定人の経験と勘に頼ることがあり,筆跡鑑定の証明力には限界がある」(東京地裁H26・11.25)

との判例がありますが,「筆跡鑑定の証明力には限界がある」のではなく,正しくは「伝統的筆跡鑑定法の証明力には限界がある」ということを知っていただきたいのです。なぜなら,伝統的筆跡鑑定書に対する判例ですので。

 

つまり,伝統的筆跡鑑定手法を採っている鑑定書には

①似せて書けば似るでしょ

「筆跡鑑定は多分に鑑定人の経験と勘に頼ることがあり,筆跡鑑定の証明力には限界がある」(東京地裁H26・11.25)

 

との主旨を意見されればよいと思います。②に続く。