CSでローランド・エメリッヒ監督の『インディペンデンス・ディ』を観た。公開が1996年だから、かれこれ24年も前の映画だけれど、観たのは今回が初めて。まあ予告編映像に関しては地上波公開の番宣映像も含めて何回も観てたけどね(;^_^A  それにしても、アメリカの独立記念日を是全人類の異星人に対する独立記念日にする、なんてSFとはいえ”アメリカ万歳”もここに極まれる、といった作品だ。これを撮ったのがドイツ系のエメリッヒ監督ってのも驚きだが、日本と同様ここまで国粋主義かつ好戦的で勝利する映画を国内で撮ることはできないから、アメリカ云々は別としても、「この国でならば」、と思い切りナショナリズムな映画を嬉々と撮った、って印象だ。これって戦争勝利映画の代わりに「怪獣映画」というジャンルを確立した日本にも当てはまるだろう。

 

 

 

 さて、当時は予告編に流れる絶望感漂う都市破壊の特撮(SFX)に舌を巻いたものだったが、今の目にはさすがに雑さとちゃちさが感じられた。これも24年間という月日と映像技術革新のなせる業だろう。何といってもこの作品の後にエメリッヒ監督が撮ったのが、かの『GODZILLA』なんだし(;^_^A また物語も意外と予定調和で、「かつて回収した宇宙船を使って、異星人の母船に潜入し、コンピューターウイルスと核ミサイルをお見舞いして無事帰還する」ってクライマックスには「ちょっと都合よすぎるだろう」って思ってしまったよ。最も、我々人類の想像と企画をはるかに凌駕する、都市をすっぽり包んでしまうような何キロもある巨大な宇宙船で侵略に訪れるって発想は、今見ても斬新だったよ(ここら辺は『ゴジラ・ファイナルウォーズ』に影響を与えたかな?(;^_^A)。

 

 この『インディペンデンス・デイ』には『インディペンデンス・デイ:リサージェンス』なる続編もあり、既に公開20周年目の2016年に公開されているようだ。しかし前作で予定調和極まれりの展開をしてしまった以上、次の侵略にどう”落としどころ”をつけるのか、逆に観てみたいような気がするよ(;^_^A