健康食品の不適正な表示・広告にご注意! | 一般社団法人 日本医療・美容研究協会 (JMB)

    ◆◇◆◇◆◇◆◇平成28年度健康食品試買調査結果◆◇◆◇◆◇◆◇

   【実施期間】

 平成28年5月~平成29年3月まで

 

   【品目および購入方法】

 125品目を購入し調査を行った。このうち、45品目を都内の健康職人売場等で購入し80品目をインターネット

等の通信販売で購入した。

 

   【表示・広告検査結果】

 ① 食品表示法:食品表示基準の遵守。(品質事項・衛生事項・保健事項・その他)

 ② 食品衛生法:食品・添加物等基準の遵守。

 ③ 健康増進法:健康の保持増進効果等に関する虚偽・誇大な表示の禁止。

 ④ 医薬品医療機器等法:医薬品的効能効果等の標榜の禁止。

                 (医薬品・医療機器等の品質・有効性及び安全性の確保等に関する法律)

 ⑤ 景品表示法:優良誤認・有利誤認等不当表示の禁止。(不当景品類及び不当表示防止法)

 ⑥ 特定商取引法:広告規制の遵守。 (特定商取引に関する法律)

 

   【法令で義務付けられている表示にかかる不適正な事例】

 <食品表示法上の表示基準にかかる不適切な事例>

点一括表示の欠落

 食品表示基準で定められた一括表示が無い。

点製造者の氏名及び製造所の所在地が記載されていない

 製造者又は加工者の氏名及び製造所又は加工所の所在地を記載する必要がある。

点新旧混在の表示

 食品表示法施行後の食品表示基準による表示をする際は、一括表示及び栄養成分表示ともに同食品表示

 基準に基づく表示をする必要がある。

点表示文字が小さい

 表示可能面積が150㎠以上であるにも関わらず、表示の文字が8ポイント未満である。

点名称が商品名で記載されている

 名称は個別に定めがある食品以外の食品は、その内容を表す一般的な名称を表示する必要がある。

点原料原産地名表示がどの原材料の産地を示しているのか不明確である

 原料原産地名はどの原材料の産地であるのかが明確に分かるように表示する必要がある。

点栄養成分表示が正しく記載されていない

 栄養成分を示唆する表記があるにも関わらず、栄養成分表示がない。栄養成分表示の表示順が正しく記載

 されていない。栄養強調表示をしているにも関わらず、栄養成分表示が「推定値」となっている。

点栄養機能食品の必要表示事項が正しく記載されていない。

 栄養成分の機能の表示が、一部欠落している。機能を表示する成分の栄養素等表示基準値に占める割合

 が正しく記載されていない。

 <特定商取引法上、通信販売広告の表示にかかる不適切な事例>

点返品に関する事項の表示が不明確である

 消費者の都合による返品への対応について、特別な決まりがある場合にはその内容をない場合にはない

 ことを明らかにする必要がある。

 

   【製品についての不適正な表示・広告事例】

   ※以下の事例は紹介している法令以外の他、法令にも抵触する可能性があります。

 <健康増進法上、消費者に誤認を与える恐れのある表示等の事例>

点健康の保持増進効果等に関する誇大な表示

 「集中力・記憶力の低下を防ぐ効果があると言われている」「力強い肉体作り」「運動後の効果的なリカバリー

 が期待できる」

点保健機能食品と紛らわしい表示

 「機能性サプリメント」「機能性乳酸菌」「○○国の機能性食品」

 <景品表示法上、消費者の自主的かつ合理的な商品選択を阻害する恐れのある表示の事例>

点表示の裏付けとなる合理的根拠がなく消費者に優良誤認させる表示

 「ついてしまった肥満成分の燃焼」「1日たった1粒でウエスト-○㎝!体重-○㎏!」「身体の不要なものを外へ

 排出してくれる」「飲めば飲むほどめぐりが良くなりお肌・体にもイイ事づくし」

点表示期間中に限り特別価格で販売という表示を継続し消費者に有利誤認させる表示

 「お得に始められるのは今だけ」「今なら期間限定のお得なキャンペーン実施中」

 <医薬品医療機器等法上、医薬品とみなす標榜の事例>

点疾病の治療又は予防を目的とする効能効果に該当

 「アトピーのかゆみ・あせもの治療」「生活習慣病予防」「抗腫瘍作用」「ADHDの改善をサポート」「偏頭痛

 持ちの方」

点身体の組織機能の一般的増強・増進を主たる目的とする効能効果に該当

 「大脳を活性化して女性ホルモン・成長ホルモンを促す」「鎮静作用」「脱毛抑制」

 

  【健康食品の位置づけ

 食品とは全ての飲食物をいう。但し、医薬品医療機器等法に規定する医薬品・医薬部外品及び再生医療

再生医療等製品はこれを含まない(食品衛生法第4条第1項)

※保健機能食品

 国が定めた安全性や有効性に関する基準等、一定の条件を満たした食品をいい国の許可等の有無や

食品の目的・機能等の違いによって「栄養機能食品」と「特定保健用食品」及び「機能性表示食品」に分類される。

※栄養機能食品

 健康の維持等に必要な栄養成分(ミネラル・ビタミン等)の補給を主な目的とし、定められた基準に従った

表示が必要だが、国の審査・許可を受ける必要はない食品。

※特定保健用食品

 食品の持つ特定の保健の用途を表示し、製品ごとに食品の有効性や安全性について審査を受け表示につ

いて国の許可を受けた食品。

※機能性表示食品

 事業者の責任において、科学的根拠に基づいた機能性を表示した食品。(販売前に安全性及び機能性の

根拠に関する情報等が消費者庁長官へ届けられたものであるが、特定保健用食品とは異なり、消費者庁長官

の個別の許可を受けたものではない)                                (東京くらしWEB抜粋)