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細かい部分をモデル化して解析=利用価値大

「 CAEは近似計算 細かいところまでやるべきでない 」   割と多い意見です 
しかし、傾向が判る程度の計算は設計者は喜びません 喜んでも最初だけだったりします

設計は細かい部分が重要なことが多く、「細かい部分をどうすればいいか?」
判る解析が喜ばれます
なので昨今こちらにて行うのは、細かい部分に注力した解析ばかりです

細かい部分を考慮して計算すると
●精度UP
●利用価値UP

製品開発の基本は実機確認ですが
粗い計算ほど、実機確認を行わないと判らない事柄が多くなります
「作ってみなきゃ判らない」 では試作回数が減らないいう
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「 細かいところまでやるべきでない 」
これは正しいともいえます。 
細かいモデリングちゃんとできないソフトで細かいところをやっても泥沼です。 
また、たった一度の解析で終わってしまうと、折角投入した労力が勿体無い事になってしまいます。

長さ・個数・径・メッシュ数 などなど可変化させ、モデルデータの再利用度を高め、
細かいモデリング労力も無駄にならぬよう策が必要ですが
多くの市販ソフトはそこは不得意で注意です

正しい理論・理屈で解き 合わない結果が出ます

これはイメージ図ですが 水色=実際の変位 赤色=解析結果
「実測と差が出てしまう」 相談がたまに来ますが、原因は、大半が丸で囲った接合部分です

「CAEは近似なのでOK」
それもそうですが、○で囲った接合箇所=製品性能左右する重大部分いうケースが多いです
接合部分を正しくモデル化&解くことで、実測に合ってきます。
コストダウン・性能向上に結びつく手がかりを得る道になる可能性があります。

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○の接合箇所に問題あるのに、「理論・理屈勉強をせねば…」 いうことで勉学に励む人が多いです。
しかし、接合箇所の解析上の取扱方法は、理論理屈の勉強では、殆ど出てきません。
教科書的には剛体拘束=正しい いう事になっておりますので。

業界内で割と認識されている傾向です

私が、脱サラ当初、 CAEをより普及させたいいう、思いに対し
複数の方から得たアドバイスをグラフ化したのが下図です
お金を出さない会社ほど、粘り強さなく淡白  社風的にCAE行うに厳しいいう現実があります

「これからCAEを行いたい」 そういう企業さん相手ですと
低コストでソリューション直結的なものが必要  速攻性ある費用効果高いものを求めて来ます
そこがなかなか難しい所

「ソフトで計算して、保障できる設計を即出して欲しい」 なんて会社もありました。
CAEと縁遠い会社ほど、魔法的ツールいう思いが強いようです


翻って経験豊富なハイエンド層は、僅かな技術進歩も大きな前進と認めるタフさがあります
CAEソフト進化は昨今割とマニアックですが  
ハイエンド層(のみ)がCAE価値を高く査定 収益になる事情が背後にあります


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