これで、障害があっても、けがや病気で大変な時でも階段の昇り降りを心配することがなくなりました。
給食のほか、重い荷物の運搬も楽になることでしょう。
児童だけでなく、訪れる保護者や地域の方、先生方も必要な時はぜひお使いいただけたらと思います。
しかし、このエレベーターの設置は、単にみんなが便利になるというだけではない、僕の社会への強いメッセージなのです。
長文になりますが、改めていきさつを書きます。

再選後すぐの4月末に、お子さんとご両親と僕の事務所兼自宅でお会いしました。
担任の先生が抱っこして昇り降りをして下さっていますが、学年が上がるにつれ、限界がくるであろうこと。
昇降機がありますが、時間がかかり、授業に遅刻してしまうこと。
就学相談で勧められた市内唯一エレベーターのある御成小学校まで通うには、あまりに大変なことも伺いました。
とても利口なお子さんで、機会さえあれば将来の夢は広がっていくであろうこともわかりました。
僕は連休明け、すぐに現地調査にその小学校を訪れました。
階段昇降機に乗ってみましたが、残念なことに、操作に時間がかかるだけでなく、昇降機が高い位置に持ち上がるため、手足の自由の利かない者にとっては恐怖心を感じること。「ガシャン」と着地するため、障害ある体には響いてしまうことがわかりました。

お集まりいただいた先生方、駆けつけた教育委員会職員に意見を聴きましたが、一同、「エレベーターが必要」の意見で一致しました。
「絶対にエレベーターをつけられる!」これまでの経験から僕は確信した僕は、
翌月の一般質問で取り上げる旨を教育長によく伝えるよう教委職員に指示しました。
5月上旬には、市長と二人で会い、小学校のエレベーターの必要性をよく伝えました。
詳細は書くことができませんが、議会前後の市の動きは迅速でした。

そして、6月の定例議会本会議で、この問題を第一に取り上げ、市長から「エレベーター設置を実現するため、教育委員会に協力していく」と前向きな答弁を得ました。
市はエレベーター設置のための補正予算を組み、10月1日の議会本会議で全員賛成による可決となったのです。
同じ学区の中学校にもエレベーターを設置しましたので、これは鎌倉北部の障害ある子どもたちにとって、朗報となったと思います。
ぜひ来年4月の入学式、進級式に設置が間に合うとよいです。
障害があってもなくても、可能性は無限です。みんなで学び、みんなで遊び、成長していってもらいたいと思います。
そのための環境を整えるのは、社会の責任、行政の役割です。
僕のところに新たに別の相談も次々入っています。
がんばらなければ。
皆様あっての千一です。応援をよろしくお願いいたします。
(H)