今日も暑い、そして、今日は僕の誕生日なのだがスルーしようw
さて、絵が巧いとか絵がへたとか、いったいなんなんだろう・・・
よく、絵を描くのが苦手だという人が描いた作品を観て
羨ましく思うことがある。対象を想わせない不正確な描線、平面的で、そして、
原色ばかりの単純な色彩、まるで、子供が描くような絵・・・
一般的に、どんなひとでも、対象をよく観察して、
自分の視点からどのように見えるかを理解しつつ、
デッサン等の訓練を続けていけば、格段に
巧くなるはずである。
そこまでしなくても、自分が描きたいものにほんの少し意識を集中すれば、今まで見えなかったカタチが見えてきて、対象を少しでも正確にとらえられるようになるはずである。
それでも、あの子供のような稚拙な絵が、絵をずっと描きつづけているもの、生業としているものを
惹きつけるのは、なんなんだろう。
それは、自分の思いのまま、何を気にすることなく、ペンを運び、好きな色をのせて、描き切る、その潔さ、あるいは清々しさだ。
皮肉なんかではなく、大人になるにつれて、自然に失われる子供の頃の感性を、大人になっても、表現できるのは、率直に羨ましい。
絵を描き続けているものは、ある時期、愛おしくすら感じながら、
あの失われた感性を、取り戻したいと思うものである。
写真は、先日中目黒GTで展示した作品、題名は“猫のひげ” 画材はパステル サイズF4