こんにちは。かねもと鍼灸整骨院 院長の金本です。
さて、実は、交感神経過剰は糖尿病になりやすい。ということをご存知でしたでしょうか?
交感神経過剰は、不規則な生活や食生活の乱れ、人間関係のストレスなどによって起こりやすいのですが、糖尿病などにもなりやすい。ということまでは、ご存知ない方が多いかと思います。
しかし、なぜ交感神経過剰は糖尿病になりやすいのか?今から解説して行きたいと思います。
なぜストレスなどが交感神経過剰にさせるのか? その理由につきましては、以下の記事などをご参照下さい。
>> ストレスは交感神経を優位にし不調を招く!
交感神経過剰が糖尿病を招きやすい理由。
結論から言えば、交感神経過剰になる原因が 糖尿病を招く理由になります。
たとえば、生活習慣の乱れ、食事の乱れ、ストレスなど。
それらの交感神経過剰になる要因が、結果的に、糖尿病を招く原因にもなるからです。
しかし、自律神経のバランスが改善されると、症状が改善されます。
では、交感神経過剰になると、体の中はどうなるのか?解説して行きましょう。
まず、交感神経が過剰になると 血管の収縮はもちろん、全身に大きな影響を及ぼします。
というのも、交感神経過剰になると血管が収縮し、血液の流れが悪くなり 末端が冷えやすくなります。
また、血管が細くなってしまうと、血管の壁を傷つけてしまう恐れがあるのです。
太い血管なら少々血管が収縮しても大丈夫なんですが、末端が収縮してしまうと、血管内が傷つきやすくなるんですね。
傷つくだけでなく、流れが完全にストップしてしまう危険性もあります。
糖尿病の合併症の1つに 「 壊疽(えそ)」 といって組織が死んでしまい腐ってしまう。結果、足の一部分を切断しなければならない可能性もある、非常に恐ろしい合併症です。
末端の血流が低下することは、単なる冷えだけでなく、このような危険性もあるのです。
よく糖尿病の方は末端の神経障害を起こします。
これは、末端の血液の流れが低下すると、痛み知覚が鈍くなるからです。
■末端が低下すると痛みが自覚しにくくなる仕組み■
- 血液の流れが低下すると、その血管内の細胞に栄養と酸素が行き渡らなくなります。
- そうすると、痛みを感じる知覚神経細胞に栄養を供給している末端の血管の血液の流れが悪くなれば、痛み刺激を中枢神経に伝えることが出来なくなります。
- そのため、キズが出来ても痛みを自覚できなくなるのです。
末端の血液の流れが悪くなると、細胞に栄養や酸素が行きわたらなくなり、痛みを感じる知覚神経細胞の機能が低下する。
それによって、痛い!と感じることが鈍くなってしまうのです。
本来ならば、ちょっとした小さいキズ程度ならば、免疫システムが働いて勝手に傷を治してくれます。
しかし、交感神経が過剰になって血液の流れが悪くなっていると、免疫システムも上手く機能しなくなり、キズの治りが悪くなってしまうのです。
これが、糖尿病の人が傷の治りが遅い理由です。
そのため、副交感神経を優位にさせることが大切。
自律神経失調症の方も、糖尿病の方も自律神経のバランスを整え、休息の神経 副交感神経を優位にしなければなりません。
そうしなければ、いくら病院で自律神経失調症や 糖尿病の治療を行っていても、効果が半減してしまうからです。
糖尿病は血液に含まれる糖分のコントロールができなくなり、血液中の糖分が増えすぎる病気です。
食生活の乱れなどで糖尿病になった方は、食事のコントロールは必要不可欠です。
しかし、いくら食事療法を行っても、交感神経過剰な人は治療の改善効果があまり見られない。とも言われています。
なぜか? その理由は、血液の流れが悪いと、すい臓や 腎臓などの糖尿病に深くかかわっている臓器の機能が上手く機能しないからです。
食べた物が腸から栄養を吸収し、血液と共に各臓器に酸素や栄養を運んで初めて、正常に機能が働きます。
しかし、血液の流れや臓器の機能が上手く機能していなければ、糖尿病治療のための食事療法や 薬を飲んでも、それらの効果も半減します。
ですから、副交感神経を優位にして血流を改善し、人体の機能が上手く働くようにすることも重要なんですね。
これは何も、自律神経失調症、糖尿病、高血圧症に限らずどんな病気にも言えることです。
健康を維持・増進する上でも、副交感神経を優位にすることは大切なのです。
では、どうすれば副交感神経を優位にすることが出来るのか?
その方法を動画で解説していますので、以下の記事をご参考下さい。
>> ご家庭で自律神経のバランスを整え心身の不調を軽減する方法
以上、交感神経過剰は糖尿病になりやすい理由についてお伝えしました。
それでは、最後までお読み下さり ありがとうございました。
>> 前回の記事「 便秘は自律神経を整えると改善します。」
金本 博明