不倫をする配偶者と不倫相手には外傷トラウマが発生しない | 日本心理教育院 www.jip.ac

 

多くの方から「不倫をする配偶者や不倫相手にも外傷トラウマが発生するのか?」という質問を受けます。

 

夫の不倫の場合だと自分の不倫女が他の男と浮気をしていたことを知った場合、あるいは自分は不倫をしているが、自分の妻も不倫をしていることを知った場合を指し、妻の不倫の場合は自分の不倫男に他の女がいたことを知った場合、あるいは自分は不倫をしているが、自分の夫も不倫をしていることを知った場合を指します。

 

 

 

ここで外傷トラウマというものは、不倫相手に対してではなく不倫をした配偶者によってのみ発生するものです。不倫をする配偶者と不倫相手にはいずれも重度心理障害の関係依存が発生している状態です。この場合、正常なら自分の配偶者が不倫をして外傷トラウマが発生する状況で、外傷トラウマではなく関係依存が刹那の瞬間に悪化される現象が起ります。

 

これは外傷トラウマの発生というよりは、外傷トラウマに匹敵するくらいの大きなストレスと傷によって重度心理障害がそれ以上の危篤心理障害に進展すると言った方が正確です。また、すでに危篤心理障害の状態や精神病症にまで至っている場合ももちろん外傷トラウマは発生しません。

 

外傷トラウマとは、認識することと、記憶すること、そして表現することすべてにおいて自分で偽の傷をつくり強力な苦痛を感じながら、偽の傷が完全に本物の傷に変わるにつれ心が楽になり自信を持って人生が楽しくなります。偽の傷が作用するときにそれに自分の心理習慣を合わせていき、心理習慣の問題が固着すると障害が(重度心理障害、危篤心理障害、精神病症)が発生するのです。

 

つまり外傷トラウマの苦痛を感じるということは、まだ自分に心理習慣の問題が発生していないということであり、そのため一刻も早くこころ治療を始めて外傷トラウマを治療しなければなりません。

 

 

 

結局、外傷トラウマは正常心理の時、愛する配偶者の不倫によってのみ発生するものです。愛する配偶者と生きてきた人生全体がすべて傷に変わり、自分の人生すべてが否定されたかのように感じるのが外傷トラウマだからです。それで死にそうな苦痛を感じるようになります。

 

一方、関係依存の状態で不倫相手の裏切りに対しては、自分が一人占めしなければならない反応と関心を奪われたことに対する強いストレスと傷に過ぎません。すなわち、自分自身の依存による強迫を解消できる相手が消え、それに対する不安は形成されますが、重度心理障害はさらに悪化して、他の不倫相手を探せばいいだけです。したがって、関係依存が発生している状態だと外傷トラウマは発生しません。

 

また、関係依存の人は、自分の配偶者が不倫をしても、自分の心理習慣がすでに正常作用をしている状態ではないので、自分の人生全体が傷に変わる外傷トラウマは発生しません。ただ、外傷トラウマに匹敵するくらいの強力な傷やストレスが発生したため、重度心理障害が刹那の瞬間に悪化して、危篤心理障害に転換されます。

 

するとそれに伴う苦痛を感じるのではなく、むしろ配偶者の不倫に対して夫婦関係を終わらせるチャンスだと考える場合が多いです。また場合によっては配偶者、または子供たちの言動すべてを性的関心と性的反応として認識して、型破りの破壊的な性関係を楽しめる相手として認識し、配偶者を利用することもあります。

 

このように心が破壊された人たちはその実体が表にはばれないようにしながらまるで伝染病のように人間関係を破壊していきます。そのために表では知るすべがありませんが、これは外傷トラウマを放置して悪化させたときに踏むことになる前轍だということも覚えておいてください。