偽の傷を本物の傷に変えながら自分で自分を苦しめてはいませんか。 | 日本心理教育院 www.jip.ac

 

配偶者の不倫が怖い理由は、不倫した配偶者も不倫された相手配偶者にも本物を偽物に、偽物を本物に変えてしまうからです。

 

関係依存が発生して不倫する配偶者は健康な心理だった時には正しいと思っていた価値観が全てストレスになってしまい、逆に本来ならストレスだったものが歪んだ心理によって面白さと楽しさ、幸せとして感じるようになり心理が破壊されます。そして不倫を知った相手配偶者は外傷トラウマが発生して、これまで幸せだと感じていたすべてのことが傷に変わり日常に苦痛を感じながら、ストレスを楽しさだと履き違えている配偶者を見ながら、配偶者の偽物の歪んだ言動が全て本物だと認識するようになる現象が発生します。

 

 

 

つまり、不倫した人も不倫された人も双方とも偽物を本物に、本物を偽物に変えながらますます悪化していき、結局は心が死ぬことになります。これらを治療せずに行う心理カウンセリング、対処、解決法、訴訟、離婚、いかなる努力も自分の心を死なせる役割をするのです。この状態から抜け出す方法は、関係依存と外傷トラウマを治療して、本来の健康な心理に回復して、本物は本物で、偽物は偽物だと考えられるようにする方法しかありません。

 

心理障害とは、1つの心理が偽物を本物に、本物を偽物に変えて作用していることを指します。すでに1つの心理が正反対のはたらきをしながら生きているという意味です。また、重度心理障害とは、2つの心理が偽物を本物に、本物を偽物に変えて作用することを指します。これは2つの心理が正反対のはたらきをしながら生きていることを意味します。

 

また外傷トラウマとは3つの心理が偽物を本物に、本物を偽物に変えていますが、まだこの状態が完全に固着化されているのではなく、固着化されつつある過程にいることを意味します。

 

心理障害や重度心理障害者の人たちは、すでに正反対のはたらきをしている状態が固着化しているために、本人は治療のことを考えませんが、外傷トラウマが悪化する人は次第に固着に向かっている状態なので本人は苦痛を感じながら治療のことを考えることができるのです。

 

この時に行う心理カウンセリングとは過去の傷、出来事、境遇、問題などを全て分析して痛みを感じる原因を探して解決または治療をしようとするものであって、偽物の傷を本物の傷に確定した状態で治療をはじめます。依頼者本人がそれが苦痛の原因であり傷だと伝えた状態で治療をはじめるからです。自分によってであれ、他人によってであれ、そのように話をすることで本人はそれに確信をもつようになります。そうするうちに結果的には本物は消え去り、偽物だけが残ることになり、偽物の人生を生きなければならなくなります。

 

 

 

以上の事実が皆さんには大したことないように聞こえるかも知れませんが、実際にはとても恐ろしい結果をもたらす原因になります。例えば、以前は愛する相手と性関係をして幸せ感じ、愛していない相手とは性関係は絶対にしないものだと考えていたのが本物でした。ところが、偽物を本物に変えた意識が固着してしまうと、絶対に愛してはならない相手と性関係をしながらそこに実際に楽しさと幸せを感じるようになるのです。

 

外傷トラウマが発生した皆さんは、この過程にいます。治療がされないままするすべての努力によって自ら人生を破壊していくことになります。なぜなら偽物が支配した心理状態で人生を生きていくことになるからです。

 

もし皆さんが外傷トラウマによる苦痛を感じているなら、今のすべての努力は中断して、それ以上自分を悪化させずに先に外傷トラウマを治療しなければなりません。 外傷トラウマの治療は偽物の傷を除去して、本物の傷は自分で治療できるようにする傷の治療習慣を形成させます。この習慣が完全に定着して完治すると、皆さん自身と子供たちは幸せに生きていくことができ、さらには心が死んでしまった配偶者の心を蘇らせる治療機会を与えることができるのです。

 

そしてこの過程は正確な方法をとおして皆さん自身が努力しなければならない自己治療法の過程です。自分の傷も幸福もすべて自分の心で起こる現象であるために、誰かが皆さんの傷を治療することも幸福をつくってくれることも不可能だということを必ず肝に命じてください。