楽天の株は買いか売りか パート3

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 次に、VRIO分析のOの部分、つまり組織が資源の力をうまく引き出せているかについて、楽天トラベルで検証していきたいと思います。

 トラベル事業ですが、楽天ではEC事業とは別の事業部として扱っています。しかし、商品を取り扱うという点では、楽天トラベルもサービスという商品を扱っているので、EC事業の中のものとして位置づけてよいと思います。

 楽天トラベルは既存の旅の窓口という日本一のインターネット宿泊予約サイトをM&Aしてできたものです。このM&Aの前後を比べると、楽天が持っている信用・ブランドといった資源の力をうまく楽天が引き出せているかどうかが分かると思います。

 旅の窓口であったときもサイトの登録宿泊施設数はM&Aをする前の13236軒まで順調にのびていますが、楽天トラベルに変わってから、さらに伸び率が大きくなり、登録宿泊施設数は現在では16160軒までになっています。

 

 ここから、楽天のブランド力というものが見えてくると思います。宿泊施設側が楽天のブランドというものを認め、利用してやると思ったからこそ登録宿泊施設数が伸びたのだと思います。

 さらに、もともと旅の窓口に登録していた会員IDを楽天市場のIDと統合することで、顧客の絶対数を増やすという相乗効果も生むことができました。

 以上のことから、VRIO分析のOの部分、組織が資源の力をうまく引き出せているかどうかについては、うまく引き出せていると言っていいでしょう。

 よって、楽天のEC事業は楽天市場の信用・ブランドという無形の経営資源により持続的競争優位性がもたらされていると言え、さらにその資源を有効利用する組織形成ができているといえるでしょう。