「五臓六腑にしみわたる」
「腑に落ちる」
などという言い方があります。
ものすごくおいしいものを食べたときとか、お酒を飲んだとき
口の中だけでは、余りあるおいしさを表現する言い方ですよね。
また、頭の中だけの理解を超えて、「わかる・わかる・・・」とか
理解したことを、今すぐ行動にうつせるぐらいになった時に
「腑に落ちる」と言います。
私は、東洋医学的な理論を勉強している時に、この「臓」とか「腑」
という言葉に触れました。
心臓・腎臓・肝臓・肺・脾臓・小腸・大腸・膀胱・・・などいわゆる
内臓をあわせて、五臓六腑です。
昔の人は、ものごとを、身体・・それも内臓のように目に見えない
ところで「感じ理解する」ということをしていたのですね。
近年は、多くの情報を、瞬間的に取り入れることができるように
なりました。
それはそれで、便利なのですが、その時間短縮の分、どれだけ
自分のものにできているでしょうか？
咀嚼したり、嚙み締めたり・・・といったことをせず、丸飲みすれば
消化不良を起こすのは当たり前です。
頭の中だけの理解というのは、自分の固定観念や常識や自己防衛
などの心理が働いて、それが本当に正しいものかどうかあやしい
ものです。
五臓六腑にしみわたる・・ほどでないにしても、「よく考える」ことと
同じくらい「よく感じる」は大切なことだと思うのです。
「よく感じる」ことは、現代の人たちが不得手としているところです。
日頃から、「感じる」ことをトレーニングしておかないと、この力は
発揮できないのです。
トレーニング方法は・・・簡単です。
目の前のことに「意識集中」すること。
そのことを「一生懸命」することです。
ごはんを味わって食べる。
外にいるときは、風の音をきいたり、においを感じたり。
お風呂では、お湯の暖かさや肌にふれる水の流れを感じる。
など、ちょっと意識をそこに向けるだけ。
それだけでも、生きているという感覚や幸福感をもっともっと感じる
ことができ、集中力や直観力もアップしてくるのです。
ストレスに負けない心を身体を創る
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