ヤクザの息子 | 奈菜~薬物、非行、人間不信を乗り越えて~

奈菜~薬物、非行、人間不信を乗り越えて~

幼少時代の事や現在のたわごと
自分の日記的な感じで書いてます

ある男が教室まで来て私の名前を呼んだ。



「ヤンキーがまた来たって聞いたんだけど。華菜ってどいつ」



「ヤンキーじゃないし。」



「お前か。ちょっと来て。」



それがAとの出会いだった。なかなかの男前だった。



Tの幼なじみだった。ヤクザの息子と聞いて、なおさらかっこよく見えた。



AとTと何人かでつるむようになった。女子からモテていたA。私は別に恋愛感情なんかなくてもAの事が好きな女子からしたら不愉快極まりなかったんだろう。



名前は忘れたが、鼻に牛が付けるような丸いピアスを付けた女に呼び出された。



「お前、調子のんなよ!」



「別に調子のってないけど、てかあんた誰?」



「うちを知らんのん!!」



どーたらこーたらと何か言ってきたが、手は出してこない。A中学にいたときも、先輩方に呼び出された事はあるが、殴り合いの喧嘩にはならなかった。



みんなピーチクパーチクと鳴くだけだった。