
「9-3÷1/3+1」が計算できなくて大丈夫なのか? 1部上場企業技術者「小学生以下」学力の実態
大手企業の技術者の多くが、中学入試で出題されるような理数系の基礎的な問題を解けないことが、神戸大学や同志社大学などの研究グループの調査でわかった。
「9-3÷1/3+1」(1/3は、3分の1)という計算問題の正答率は、なんと6割を切ったという。優秀なはずの大手企業の技術者でも、小学生レベルの基礎的学力が身についていないことになる。・・・
この記事を見て、ぼくはかなり安心した。と同時に、びっくりもした。
ぼくは数学が苦手だったので文系に進んだ口だったが、四則計算の優先順位くらいならまだ覚えていたから、難なく解けた。答えは「1」。しかし、優先順位をたまたま覚えていたからよかっただけで、忘れていたら解けなかったということである。これは数学の原理という基本について知らないという告白でもある。それを理解していれば、たとえ優先順位について忘れていても解けたのだと思う。だから、1部上場企業技術者を笑えない。しかしだ。技術者って、そんな基本を知らなくても勤まるんだなあ。これにはびっくりした。
最近、統計の勉強をやりだしたのだが、そこには数式が出てくる。仮に答えが出せても、この基本について知らないと、この統計がおかしいことがわかっても、どこががわかってもどうおかしいのかがよくわからないということがありえる。中学生の数学から始めるかも・・・と、前の記事で書いたが、それで答えが出せるようになったとしても、原理としてどうおかしいのかがわからないのは問題である。そのことを知るためには、やはり小学生のところまで戻って始めたほうがいいのかもと考えているしだいだ。
小学5年生になる娘が、お父さん、算数の問題がわからんから教えてと言ってくる。答えはわかっているの。どうしてそうなるのかを教えてほしいと質問してくるのだ。本当に困ったことに、小学生はこのように原理的なところを突いて聞いてくる。ところが、理系出身からみたらアホ丸出しかもしれないが、ぼくは答えられない。
たとえば、三角形の内角の総和は180度だけれど、どうしてそうなのと娘。そんな難しいことをおれに聞くな。三角形の内角の総和は180度に決まっているのだからそうなのだとトートロジーな答え方しかできない自分。統計を理解するためということもあるが、小学生に対してもちゃんと答えられるように、ぼくじしん、小学生からやり直すべきかもなあ。