九十九里浜からほど近い山武郡松尾町にあるこの“寒菊銘醸”さんを訪ねてみました。



日本酒は飲み手の好みもありますので、一概にこの酒が美味いという基準はないと個人的には思っています。


ですが“寒菊銘醸”の特筆すべき点は、老舗の蔵元でありながら、JALの元航空整備士という異色の経歴の持ち主のお若い杜氏が創っている日本酒だということです。


失礼な言い方になりますが、ベテランの杜氏だから“美味しい酒”が造れるというわけでもないのではないかと思うのです。


例えば私は40年以上サーフィンをしていますが、僅か数年の経験しかない若いサーファーでも、私よりも断然上手いサーファーはいくらでもいます。

それと同じだと思うのです。


情熱があり匠の技を習得する努力を惜しまず、そして繊細な感性をもった若者ならば男女問わず“美味しい酒”を造れるのではないでしょうか?


語りだすと長くなるのでこれくらいに致しますが、この蔵元の若き杜氏、柳下祐亮さんは短期間のうちに高評価を得る「美味い酒」を造れる杜氏になられています。


それが彼自身の杜氏として実力、そして“寒菊銘醸”という蔵元の革新的な日本酒造りに対する誠実さの証明にもなっているのだと思います。


柳下さんはあるインタビューでこう語っています。


有名な日本酒だからとブランド名だけで飲まされるようなお酒ではなく、自分で選んで幅広い味わいを楽しむお酒造りを目指しています。」


今日買い求めた“松尾自慢”は千葉県限定の本数限定酒です。(※その他の日本酒は特約店のみでの販売となっているとのことです。)



“寒菊銘醸”で昔から造れていた銘柄ですが、今までの歴史ある酒造りを更に磨きあげ銘柄に敢えて“Re:make”という意気込みを込めた温故知新のスピリットで造り上げた逸品です。


微発泡のフルーティな新しい味わいに仕上がっています。


今後の更なる新しい匠の技に期待したいと思います。


ちなみに、杜氏の柳下さんは地元千葉県を愛するサーファーだとのことです。