太古からつながるこころ。~百人一首~ | 二子玉川のちいさな雑貨店CUCIRINA! 映画部

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2019年7月以前の雑貨記事も残してます!

このお正月からふたりの娘たちの間で「百人一首」が流行中です。
以前は、少し年の離れたいとこが、あまりにも上手なのでついていけず、
敬遠していたふたりですが、、、突如目覚めました。

さっそく母はいそいそと書店に百人一首を買いに行きまして、
いろいろ比べて、取り札の字体がもっとも見やすいものを選びました。
(そしたら売り場で一番安いのでした、ラッキー♪)

始めは下の句を繰り返し読んでやらないとならなかった二人ですが、
最近は、好きな歌や、耳になじんできた歌がそれぞれできたようで、
下の句の読み始めでとることができたり、一枚くらいは上の句だけでとれます。
そういう達成感も本人たちは楽しいらしく^^
自分の狙っていた札をとられてしまうと「あ~!今のはとりたかった!!」
などとエキサイトしております。
小学生と幼稚園児なので、お姉ちゃんは絶対に負けたくない意地があるのですが、
なかなかどうして、けっこうな接戦になるので、
こちらはヒヤヒヤです、メンツがありますからね~。
でも妹が負けすぎると絶対に泣くので、それも嫌だし。(ため息)

ふたりのお気に入りは、
「おくやまに もみぢふみわけなくしかの こえきくときぞ あきはかなしき」
「あまつかぜ くものかよいぢ ふきとぢよ をとめのすがたしばしとどめん」
です。意味が分かりやすいし、情景も思い浮かべやすいからでしょうね。
古代の人も紅葉の景色や動物の鳴き声に切なさを感じたし、
空を眺めて雲のかたちをものになぞらえたりしたのだね、という話をしました。
同じ感動をこうして言葉にして、百人一首になったから、今一緒に楽しむことができるね、と。

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こんなふうに思いを馳せると、また原発の話になってしまいますが、
古代から受け継がれてきた同じ景色に同じように感動するこころ、
そういうものを踏みにじってしまうのが原発に代表される科学技術なのだと思います。
科学をすべて否定することはできない、でも、
すくなくとも、取り返しのつかなさで、判断する時が来ているとは思うのです。
便利さをすべて捨てることができない現代人の詭弁といわれるかもしれない、
でも、
こどもの素直な感動をはたで見ていて、やはり許容できるもの、できないもの、
あると思うのです。
安心して触れない紅葉、それはやはり間違いです。