初めての授業 | 日本語教師 in メルボルン

日本語教師 in メルボルン

オーストラリア・メルボルンの日本語学校です。
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ブログを読んでくださっている皆さん、こんにちは。

日本では相変わらず暑い日が続いているようですね。こちらは冬真っ只中ですが、日中は10度を超える日も多く、日本の冬よりは過ごしやすく感じます。

 

さて、JICではターム5が始まりました。私がJICのインターン生としてJICに来てから2つ目のタームとなります。今回は先タームから参加したインターンシップについて、同じようにインターンシップを考えている方の参考になればと思い、私の体験談を簡単に書かせてもらおうと思います。

インターンシップはまず他の先生方の授業見学から始まります。JICでは各教師がそれぞれのやり方で授業を行っており、同じカリキュラムの内容でも授業の運び方やクラスの雰囲気に先生ごとの色があります。その先生たちの授業を見学させてもらい、自分の授業のヒントを得ます。

次に、見学した授業を参考に、1コマ分の教案を作成します。教案など書いたことのなかった私にとって、この作業はとても大変でした。JICの授業は1コマ3時間あります。その3時間分の教案を作成するのには想像以上の時間がかかります。テキストで言えばたった数ページの教案を書き上げるのに、何時間もの時間が必要でした。

書き上げた教案は教務主任の先生に提出して添削をしてもらいます。その添削後の教案をさらに自分で修正するのですが、この修正にまた時間が必要となります。「こんな導入では学生は理解できない」、「練習の内容が単調でつまらない」、「このような質問が学生から飛んで来たらどう対応するのか」。そのひとつひとつの添削にまた頭を悩ませてしまい、悩んでいるだけで何時間も消費してしまったときもありました。

教案の修正と同時に、週末に行う模擬授業の教材準備も開始します。日本語の授業では文字カードや絵カードを沢山使用します。この文字カードや絵カードの作成にも思った以上の時間がかかりました。

そうして、なんとか作成した教案と教材をもとに模擬授業を行います。模擬授業では他の先生方に生徒役になってもらい、生徒役の先生の前で授業を行います。授業の様子は録画をしてもらい、授業後に自分で確認をすることができます。

私の初めての模擬授業は自分でも見返したくないほどボロボロでした。緊張で授業の流れが頭から飛んでいってしまったり、生徒役の先生からの質問に答えられずフリーズしてしまったり、自分の理解が浅く誤りを教えてしまったり。。簡単だと思っていたわけではないのですが、自分の予想以上の自分の出来の悪さに模擬授業のあとは毎回ひどく落ち込みました。

しかしそんな私も、回を重ねるごとに少しずつ形になった授業ができるようになっていき、ついに今タームより初級のクラスを任せてもらえるようになりました。最初はお世辞にも良いとは言えない授業をしていた私がここまで来れたのは、出来の悪い私にも、先生たちが根気よく熱心に指導してくれたからです。正直インターンシップ中の教案作成や模擬授業はとても大変でした。徹夜で教案を書いたり、教材を作ったこともありました。何度もくじけそうになったときもありましたが、悩んでいると先輩の先生たちは気軽に相談に乗ってくれ、頑張ってと言って応援してくれました。全力で頑張ればその頑張りを認め支援してもらえる。そのおかげでどんなに大変でももっと頑張ろうと思うことができました。

 

私がここに来て印象的だったことがあります。それはどの先生も口を揃えて、「教えることが楽しい」「この仕事が好き」と言っていたことです。こんなにも、楽しい、好き、と言える職業は他にはあまりないのではないかと思います。

 

私も先日初めての授業を終えました。初めての授業を控え緊張している私に、先生たちは「楽しんでね」と声をかけてくれました。教師が楽しんで授業をすれば、学生も楽しく授業を受けることができる。インターン中にも何度も言われた言葉でした。

初めての授業は欠点も多く、ああすればよかった、こう言えばよかったと、反省点ばかりが浮かんできます。でも授業を振り返って思うのは、楽しかった、ということです。完璧な授業はできませんでしたが、そんな授業でも学生が楽しそうに勉強してくれている姿を見ると、嬉しい気持ちが込み上げてきました。この楽しさ、嬉しさは実際に経験しないとわからないのではないかと思います。

 

日本語教師にチャレンジしてみたい、でも迷っている、という人は沢山いるかと思います。でもチャレンジしたい気持ちがあるのであれば、ぜひ頑張ってみてほしいなと思います。やる気があれば未経験でも丁寧に指導してもらえる環境がここにはあります。私もクラスを任せてもらえるようになったものの、まだまだ一人前ではありません。でもそんな私でも周りの先生たちは常にサポートしてくれます。

授業の準備は大変です。1つの授業を行うために何日もかけて全力で取り組まないといけません。でもそこで頑張った分だけ自分に返ってきます。そしてその苦労以上に、学生から与えられる喜びを感じることができます。

インターンを迷っている方がいれば、ぜひチャレンジしてみて、この喜びを体験してほしいと思います!私もまだまだ半人前ですが、努力を続け、もっと楽しいと思ってもらえる授業を目指したいと思います。

 

余談ですが、JICには寮があり、私は今その寮に住んでいます。部屋はとてもきれいで、スーパーだけでなく、メルボルンの台所クイーンビクトリアマーケットも徒歩圏内にある、とても立地の良いところです。

写真はその寮の部屋から見える夜景です。田舎から出てきた私にとってメルボルンはとても大きな町で、人も多く、来豪当初はなかなかその環境に慣れることができませんでした。ですが今では、必要なものは近場でなんでも揃い、食べ物が美味しく、交通の便も良いメルボルンの生活が好きになりました。

 

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