「今、どう考えていいのか分からなくなってます。すみません、会ってもらえますか?よろしくお願いします」

先日こんなメールが届きました。

これは、ある家族の会で知り合ったYさんからのメールです。

Yさんには、B型事業所に通っている息子さん(40才)がいます。
家族の会の方々の中ではとても静かで控えめでおとなしいかたです。


私はこの家族の会に入ってまだ一年ちょっとです。
家族の会では、
福祉課の職員が会を進行し、集まった家族のひとりひとりの近況報告をします。

Yさんは、近況報告も口数は少なく、「別に変わりはありません」ということがほとんどですが、たまに「障害年金の手続きをしたいと思っていますが、、なかなか、、」
とおっしゃっていました。

始めは、ああ、そうなんだ、と聞き流していました。

ところが、何ヵ月経っても、近況報告で
「障害年金の申請をしようと思ってるんですけどなかなか・・やろうと思ったら具合悪くなって、、」
と、全然進んでないご様子。

遂に周りの家族(ほとんど母親)は、ざわつき始めました。

「早くやったほうが良いよ」
「これは親の役目よ」
「早くもらわないと!」

でもYさんは、「そうですよね、、はい、がんばります、、、、」

障害年金の説明会には行って、用紙はもらっていらっしゃる。

息子さんの主治医も、「早く申請しましょう」と言われてる。

そこで私、おせっかいをしました。


ある日の家族会の帰りに、Yさんに言いました。

よかったら少しお手伝いしましょうか?
まず書いていかないと進みませんよ?


Yさんは、喜んでくれて、待ち合わせをして会いました。

息子の申請をしたときの控えを見せました。


Yさんは、私が書いた、息子の生育歴をひとつひとつ読みながら、

「あーーっ、うちもそうだった・・」
「そうそう、、うちも、、」
うなずきながら読み進み、最後に一言

「・・わぁーー、・大変だったですね、、」


そういえば、息子の生まれてからのこと、
不登校になった時のこと、荒れていたこと、こんなに細かく他人に話したことはないし、

こんなに直に共感されたことないかも!!
というくらい。

もしかしたら、Yさんの息子さんと我が家の息子は、かなり共通する特性を持っているのかもしれない、、
(高校も同じだった)

10時に待ち合わせをして、気づいたらもう1時近くに!

お昼もとらずに、二人で障害年金の申請について話していたのでした。

Yさんは、「自分が勘違いして、難しく思っていたことが解決しました、頑張って書いてみます」と笑顔に。

だけど、多分、書き始めたらまた分からないところが出てくると思いますから
その時には呼んでくださいね。
と言ってお別れしました。


そしてそして、
一ヶ月くらいたって、そのYさんから、冒頭のメール「会ってもらえますか?」だったのです。

もちろんまた、待ち合わせをしました!

嬉しかったのは、Yさんが、ちゃんと前進していたこと!

そして私がお貸しした、分厚い「障害年金の申請マニュアル」のような本を、しっかり読まれていたこと!!

説明してる間、Yさんは、時々弱気になります。

「認定されなかったらどうしよう、、」
「主治医はちゃんと書いてくれるだろうか、、」
「本当に申請して良いのかな?」

でも、こんな感じで挫折する人多いのかも。

主治医が申請しようと言ってるんですから。
とにかく申請してみましょう!

申し立て書の生育歴はビッシリと記入されてありました。
主治医が「障害基礎年金として診断書を出すつもりです」と言ったそうなので、発達障害として、生まれてからの大変だったことを書いていかなければなりません。

医師の診断書をもらったらすぐに出せるように、役所で揃えるべき書類を早めに揃えておくようにお話しました。


私は社労士でも何でもありません。

でも、こんなとき、年金事務所も役所も、手取り足とり教えてくれないのが現実。

少しでも私の経験が役に立つなら嬉しいです。