音楽を聞くときイヤホンで聞くときがあるんですが、その時の感覚というのが非常に心地よかったりします。

周りの世界の音を大体シャットアウトしてただひとつ音楽の世界に飛び込めるというのもひとつ魅力だと思います。よくフィクションで周りの音をヘッドホンで遮り端末の二進数の集まりと自分だけの世界に入るやつがいますけど、何となく気持ちがわかります。

個人的にイヤホンの効力を感じるなと思うのが、曲の低音がコード進行をおりなしているところがよく聞こえるところだと思います。

よく聞くコード進行でも、結構複雑なジャジーなものもとにかく自分の精神をある一定の方向に導く感じがします。イヤホンなしではあんまり聞こえない音というのもままあるものなので、周りの音シャットアウトの効果も相まって一種洗脳されたような心地になったものと言えるかもしれません。

洗脳というと昨今の宗教の話もあって悪きもののような響きがありますが、あれと違うのが洗脳をかける側に利己的な思惑なんぞないということです。思惑なき洗脳のなんと満たされることか。

古代ギリシャではムジカ・インストゥルメンタス(現実にある音楽)、ムジカ・フマーナ(人の魂と肉体の音楽)、ムジカ・ムンダーナ(宇宙の音楽)と後ろにいくほど規模が大きくなるらしいのですが、インストゥルメンタスの時点で魔力は十二分にあると思うので、フマーナ以降どうなるんだという考えがいつもあったりします。