（「マリー・ラテイストの作品」より）

（第6巻「祈りについて」第9章）

また救い主イエスは私にこう言われました

「祈りには二種類あります

口の祈りと心の祈りです

そして後者の方が良い祈りです

心の祈りを念禱と言い、口の祈りを声に出す祈りと言います

声に出す祈りは心の祈りと同様に、神との会話、神への魂の高揚です

従って、すべての善い考え、善い感情、善い望み、善い考えは祈りとなります

今日は「心の祈り」について話したいと思いますが、また「声の祈り」についても話そうと思っています

心の祈りとは、神に敬意を表し、自分の必要を示し、神の恵みを求めるために、心と想いを神に向けることです

この祈りには思いやり、熟考、願い、愛情という4つのものが含まれています

熟考は内省と反省と願望、そして愛に満ちた感情を生み出します

時に熟考は感情と願いを生み出し、それには熟慮が多かれ少なかれ必要になるのです

「心の祈り」の中で何が考えられているのでしょうか？

人は神とそのご性質について考え、自分の悪い傾向、欠点、みじめさ、無を考えます

そのように考えることで、人は自分にこう言うようになります

『神は力強く、私はとても弱い

神は限りなく神聖であり、私は限りなく罪深い

神は果てしなく寛大であり、私は果てしなく貧しい

だから私は神に頼らなければならない』

そこでその人は神に向かい、自分の状態、必要、必要としているものを告げ、神に自分自身のすべてと持っているわずかなものを捧げ、心の中にあるすべての愛を神に差し出し、神の摂理に自己を委ねるのです

祈りがどれだけ完璧であるか、魂がどれだけ完全であるか、愛情がどれだけ純粋であるかによって、人は神と一致するために地上から離脱することができます

祈りのために必要なものは、すべてのものからの離脱、自分自身からの離脱、そして神への愛です

また、絶え間なく祈るために必要なものに、人が神と容易に対話することができるように、自分の善い感情と聖なる感情を保つことがあります

そして魂がこの世のものや自分自身から離脱するなら、聖霊が光を当て、神と神の完全性を知るようになります

そして魂は神を知れば知るほど、神に対する執着も強くなります

人の心は自分のためだけに創られているのではなく、それを満足させてくれるものに引き寄せられなければなりません

そして神以外に、人を満足させてくれるものは決してありません

聖人たちはこのようにして神を敏感に楽しむことによって、多くの甘美さと慰めを味わってきたのです

しかし、どんな形であっても、神を想像してはなりません

神は霊ですから、形はありません

神においては、その大いなる無限さ、理解することのできない全体、そしてすべての完全性を無限に含んでいることを考えなければなりません

神はどこにでも居られます

神は地上よりも天上に居られ、地は天と同様に神を持っています

また、神はこの栄光の顕現の場（天国）にこそ、祈りが送られることを望んでおられるのです

魂が自分自身や地上から離脱すればするほど、より深く思索する方法を知るようになります

そして時には、ある瞬間に神の中に完全に休息し、眠りに陥るのを感じます

それが恍惚です

またある時には、魂がその感情の熱意と燃え上がる愛によって完全に神のもとに運ばれ、自分が神と一致していると信じます

これが脱魂です

しかし、祈りが完全であるためには恍惚も脱魂も必要ありません

これらは神がお望みの者に与えられる報酬であって、祈りの功徳を増すものではありません

神の観想（※観想の一番高い状態）は多くの苦しみと戦いの後、特別な恵みによってのみ到達できることができ、それは大いなる謙遜と絶え間ない警戒によってのみ維持することができます

わたしたちはあまり神を求め過ぎてはいけませんが（※恍惚や脱魂など、あまり特殊な恵みを求めてはいけないということ）、神がこのようにご自分を見出すことを許された時には、わたしたちはその存在を特別な恵みとして味わうことができるでしょう

観想の道は危険な道です

この道を行く者は、大きな道を歩いている盲人のようなものです

この道をひとりで歩む者は災いです

ですから、魂は神の霊が来て導き、啓発してくれるまでは、この道を歩んではならないのです

光が見えたら、それを感謝して受け入れ、その光の中を歩みなさい

けれども光が見えなくなったら、立ち止まらなければなりません

この道には大きな崖があり、ひとりで歩けば転落する危険があるからです

（光がないときに）ひとりで歩けば転んでしまうので、謙遜にそこに留まり、神が戻って来られるまで忍耐強く待たなければなりません

また、好奇心によって神を求めてはなりません

そんなことをすれば人は欺かれる危険にさらされ、神に対する思い込みと僭越さによって不幸な結果を招く恐れがあるからです

神は自分を偉大とする者に抵抗し、謙遜な者にのみ恵みを与えられます

多くの場合、最も低いところまで落ちる人は、最も高いところにいた人です

救われるためには観想の道に入る必要はありません

神はその善意によって、ご自分が選ばれた魂にのみ、ご自身の特権によってその道を歩ませてくださるからです

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