JARLにQSLカードを転送するために、JARL転送枠があるのだが、この寸法は次のように規定されている。
大きく分けて、6桁用と、特別局やSWLにカードを転送する場合の8桁用の2種類があるようだ。取りあえず一般的には6桁で、JARL転送枠を作成する。
横方向は枠の左端が11mmだが、プリンタのマージン(当局の場合6mm)を差し引いた値で5.0mm[50]とした、これに枠の高さ9mmを足すと14mm[140]となった。
ちなみに文字は[18]ポイントで横方向(X)開始位置は6.3mm[63]が中央になった。
縦方向は6桁あるので厄介だが、次のようになる。上から9mmが枠の上端になるが、当局のプリンタでは、9.8mmあたりが丁度いい具会だった。下端の計算では線の太さを引いて算出する。そこで以下の数値になった。
上端の縦(Y)寸法 下端の縦(Y)寸法 文字の開始(Y)位置
6文字目 9.8mm [98] 16.5mm [165] 10.0mm [100]
5文字目 18.8mm [188] 25.5mm [255] 19.0mm [190]
4文字目 27.8mm [278] 34.5mm [345] 28.0mm [280]
3文字目 36.8mm [368] 43.5mm [435] 37.0mm [370]
2文字目 45.8mm [458] 52.5mm [525] 46.0mm [460]
1文字目 54.8mm [548] 61.5mm [615] 55.0mm [550]
以上で、6桁転送枠の定義は、以下の通りになった。
;JARL転送枠--------------------------------------------
#LineS 2, 0, 255, ; 太0.2mm、実線、赤
#LineR 50, 98, 140, 165 ; 6桁目の枠線を印字
#LineR 50, 188, 140, 255 ; 5桁目の枠線を印字
#LineR 50, 278, 140, 345 ; 4桁目の枠線を印字
#LineR 50, 368, 140, 435 ; 2桁目の枠線を印字
#LineR 50, 458, 140, 525 ; 2桁目の枠線を印字
#LineR 50, 548, 140, 615 ; 1桁目の枠線を印字
#FontName="@MS ゴシック" ; フォント指定(横組)
#FontSize=18 ; 文字サイズ
#FontColor=0 ; 文字色(黒)
#FontStyle=0 ; 文字飾り(なし)
#Print 63, 100, "!C6" ; JARL転送枠6文字目
#Print 63, 190, "!C5" ; JARL転送枠5文字目
#Print 63, 280, "!C4" ; JARL転送枠4文字目
#Print 63, 370, "!C3" ; JARL転送枠3文字目
#Print 63, 460, "!C2" ; JARL転送枠2文字目
#Print 63, 550, "!C1" ; JARL転送枠1文字目
#LineR [横方向の始点], [縦方向の始点], [横方向の終点], [縦方向の終点]
次にフォント指定で、#FontName="@MS ゴシック"と記述したが、普通の「MS ゴシック」ではなく「@」アットマークが付いている場合は、「縦書き」に使用するフォントですから、そのままで90度回転して印字されます。
ここでも、全角文字のコールサインを一文字ずつ使い、「0」が「Ø」で印刷されるようにした。コールサインの1文字目が[!C1]~6文字目が[!C6]になる。
ついでといっては何だが、QSLマネージャーの場合に表示する「VIA」(経由)表示をJARL転送枠の下に加える。
;QSLマネージャのVIA表示-----------------------------------
#FontSize=14 ; 文字の大きさを14
#FontColor=0x808080 ; 文字色(灰色)
? QslM ; マネージャ経由か?
#PrintL 70, 720, 90, "VIA" ; VIAを印刷する
? QslMは、条件命令の一つで「QSL欄の1文字目が「M」のとき」に次の命令が実行されます。
ここで、文字の印刷(まとめ)で説明した#PrintL(斜めに傾ける印字)を使っています。
#PrintL [横方向の開始位置], [縦方向の開始位置], [傾き角度], "[印刷する文字]"
[傾き角度]を[90]度にして、縦書きではなく、普通の横書きフォントとして印刷します。
今日は、1日時間があったので、ハムログのQSLカード印刷定義をまとめて書いています。
こんな時間があれば、ワッチでもすれば良かった?・・・。