それでは今までのことをフンマエて、ハムログQSLカード印刷定義の記述に入る。
QSLカードとして肝心カナメ、必須アイテムの「To Radio」から攻めていく。
単純に見える「To Radio」だが、結構奥が深い。

一番大きな問題は、特に国内のTo Radioに書くコールサインだ。複数QSOデータを1枚にまとめない1QSO1枚発行なら、別に悩む必要もない。
また複数QSOデータをまとめる場合でも、各行にTo Radioの項目を入れれば、考えることはない。

問題は、To Radioに入力画面の「Call」をそのまま入れると、1行目のQSOデータか最終行のQSOデータのCall」が使われる。相手局がすべて同じ移動地であれば良いが、「JH1LMD/0」「JH1LMD/1」「JH1LMD常置場所」など、異なるQSOをまとめる場合にどうするか?

当局の結論は、To Radioではすべて「ポータブルを取り除いたコールのみ」にすることにした。

以下が、当局が実際に使っているQSLカード印刷定義のTo Radio部分だ。

;To Radioと関連部分-----------------------------------------------------
#FontName="MS Pゴシック" ; To Radio表題用フォント指定
#FontColor=0xFF0000 ; 文字色
#FontSize=10 ; 文字の大きさ
#FontStyle=1 ; 文字の飾り
#Print $$X, 75, "To Radio" ; To Radio表題を印字
#LineS 1, 0, 0xFF0000 ; To Radioの下線の色指定
#LineX $$X+170, 115, 550 ; To Radioの下線を印字
#FontName="MS ゴシック" ; To Radio用フォント指定
#FontColor=0 ; 文字色
#FontSize=12 ; 文字の大きさ
? DXST ; DXであるか?
#Print $$X+170, 60, "!CP" ; To Radio DX向け(コール全文)
? DXST! ; DXでないか?
#Print $$X+170, 60, "!C1!C2!C3!C4!C5!C6"; To Radio 国内向け(/なし)

まず、To Radio表題部分のフォントをWindowsのパソコンではおなじみの「MS Pゴシック」を文字色「0xFF0000」(純シアン)、文字の大きさ「10」、文字の飾り「1」(太字)と指定した。
次にTo Radioの表題を印字する命令を書込む。ここで、表題の横方向の開始位置は$$X」となっている。共通項目の設定、本文全体の左端位置で決めてあるので$$X = 160となる。縦方向の開始位置は「75」固定、印刷する文字は「To Radio」そのまま。#Print命令で結果は以下の通り。
#Print 16075, "To Radio" ; To Radio表題を印字

次に、To Radioの下に横線を引くが、#LineS(線の種類)で線幅「1」=0.1mm、線種「0」=実線、線色「0xFF0000」=(純シアン)を決めて、#LineX(横線を引く)を実行する。
横方向の始点を「$$X+170表題から17mm右側、縦方向の始点は固定「115」=11.5mmから、「550」=55mmの長さの線を引く。

さて問題になっていたTo Radioだが、国内用とDX用に分けて印刷することにした。

これは条件分岐でDXチェックボックスを確認して、? DXST(DXである)ときに「!CP」(Callに入力した全文字を全角で印字)で参照する。
AA1/XX9XXX、XX9XXX/BB1・・・・そのまま。
Callに入力した全文字を半角で印字する「!cp」(小文字)もあるが、最大の違いは、「0」(ゼロ)の表記方法で、半角はそのままだが、全角では「Ø」に印字されるようになっている。

? DXST ; DXであるか?
#Print $$X+17060, "!CP" ; To Radio DX向け(コール全文)

イメージ 1
画像に付けたトンボは、およその開始位置を示します。

国内は、条件分岐でDXチェックボックスにチェックがないQSOだけを、? DXST!で確認して印刷する。
国内向けは、ポータブル(/スラッシュ以降)をカットするが、当局は頭から1文字ずつ読込んで「!C1!C2!C3!C4!C5!C6」とした。2文字コールの方で、6文字目が「/」(スラッシュ)になる場合でも、Tubo Hamlogでは、見事に無視してくれるようで助かりました。

? DXST! ; DXでないか?
#Print $$X+17060, "!C1!C2!C3!C4!C5!C6"; To Radio 国内向け(/なし)

イメージ 2

To Radioだけでも、侮(あなど)れないです。


オマケですが「MS ゴシック」と「MS Pゴシック」の違いは、「P」のある方が文字と文字の隙間を自動調整して読みやすくしてくれるプロポーショナルです。

一方、プロポーショナルでない場合は、文字の幅、文字と文字の隙間が一定なため、少し読みづらい面はありますが、印字文字数が一定でない場合には、全体の長さが計算ができるので便利です。

英語系のフォントは、ほぼプロポーショナルと思って間違いない。