2月16日朝から始まったARRL DX CW コンテストが行われている。CWバンド内は「ツートットロロッツー」でコンテスト一色と言った感じです。
 
トレーニンのためのQRS-QSOはお休みして、もっぱらワッチに回っています。それにしてもQRV中は一日中599で入感しているKO7AA局が気になり、QRZ.COMで調べてビックリ!
 
ページを見るとアリゾナ・ツーソンから出ているコンテスト専用のクラブ局だそうです。さすがアメリカ。コンテ」スト専用の局があるのには驚きだ。JAのアマチュア無線人口は世界一と言われているが、中身の違いを改めて思い知らされました。
 
40m3ELE・20m5eLE八木アンテナが69フィート(約21m)クランクアップタワーのトップに乗っているのを見ると、他を圧倒する電波の強さがうなずける。日本国内でも同じようなアンテナをアンテナを揚げている局もあるのだろうが、コンテスト専用のクラブ局を作って運用するなど、聞いたことがない。
 
ところでこの週末は、ビートを掛ける輩も出没していた。性質が悪く、ただビートを掛けるだけでなく、QSO中の局のコールサインを連打したり、CQを出したり、「AHO」などと連続で打っていた。当局もJA8局とQSO中にビートを掛けられた。初心者にとっては致命的な妨害で、ファイナルを送れないで終わってしまった。
 
ビートを掛けるのは、てっきりアンカバーかと思っていたが、流暢なキーさばきを聞くとそうでもないらしい。それでは何のために? 自分がピックアップされなかったのが悔しいのか? 自分がやられた腹いせなのか? 何か注意をされたことへの逆恨みなのか? 楽しくQSOしているのが羨ましいのか? コンテストを前に競争相手を潰しておきたいのか? 近隣国の日本人へのサイバー攻撃の一環なのか?
 
何れにしても並みのしつこさではなく、QSO局が堪りかねてQSYすると、その先に追いかけてくる。普通の日本人的な発想では及びもつかない。あたかも国際サッカーのファールを見ているような執着を感じたのは当局だけだろうか。「相手にする方が悪い」という意見を言う人がいるが、そんな輩を相手にする局など1局も聞かなかった。
 
華々しいDXerのコンテストの陰で、執拗で陰湿な(あるいは子供じみた)嫌がらせを耳にして、分別のあるジーサンでないことを願いつつワッチを終えた。
 
DXerとは努々比較にもならないが、夕暮れに薄赤い光を放つ当局の、手作りアンテナを改めて見てしまった。そして、少しでも世界につながるためには、CWの熟達以外に道はないと、改めて確信しました。