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働く君に贈る25の言葉

『働く君に贈る25の言葉』
(著・佐々木常夫 WAVE出版)


東レの元取締役であった佐々木氏がさまざまな経験をする中で考え紡ぎだしたこと、そしてビジネスマンとしての第一線を退いた今だから見えてきたことを架空の甥に向けた手紙という形で書かれたものです。

仕事だけでなく、人生の指南書とも言えるでしょう。

私は社会人としては中堅にあたる世代です。

これまで、同僚・上司・先輩・後輩・取引先など様々なビジネスマンを見てきました。

佐々木氏の意見には共感する部分がとても多く、また参考になる話ばかりでした。

その中で、印象に残っているものを幾つか記します。

『会社とは雑用の固まり。仕事の八割は雑用。新人がやる仕事は100パーセント雑務。』
これを理解してなくて、入社早々に責任ある仕事をしたがる新人は多かったです。
雑務をきちんとこなせるようになって、初めて信頼され責任ある仕事を任せてもらえるのです。


『功をあげようというのば自分本位な欲。多くの人が共有できる強い願望が志。その志を実現するために周りの人が協力しよう、力を貸そうと思える。だから困難な仕事、大きな仕事もできる。』
今、あるドラマが中止になるかどうか話題になっていますね。
そのドラマはどんな志でつくられたのでしょうか。
視聴率や話題性などを狙った企画であれば、それなりの結果になることでしょう。


『35歳頃には人生観・仕事のやり方・コミュニケーションの仕方などの方向性が固まってくる。その人が一生かけて到達する地点は、その方向性の延長線上。成長角度の高い人が低い人に追い抜かされることはまずない。成長角度は、その人がもつ志で決まる。高い志を持つ人に持たない人は敵わない。』
30歳までは失敗しても若いからと多目にみてもらえます。
35歳を越えても同じことをしていたら呆れて注意すらされなくなります。
それまでに何を学び、考え、どのように過ごしたかは重要です。
転職を繰り返したり、職場で上手く立ち回れなかったりして、出世コースのようなものからすでに外れてしまった人も出てきます。
そういった人の中には一発逆転を狙うような行動にでる人もいます。
しかし、志を持ち、何倍も努力しなければ逆転することできません。


『まれに40歳後半から伸びてくる人がいる。普通の人は40歳を過ぎると努力をしなくなり、それなりにとどまる。謙虚で人に対して公平でひたむきな人はじっくり伸び、やがて他の人を追い越し気がついたらとんでもない高みに到達している。』
それまでの経験で何となく過ごしている人は多いです。
私は特別な才能なんてないので、何歳になっても地道に努力できる人になりたいです。


『人として守らなければならないことを礼儀正しさと言う。礼儀正しさの本質は相手を尊重すること。相手を尊重しないということは、他者を傷つけるということ。誰も自分の人生を傷つける人を大事にしようとは思わない。自分を大事にしてくれる人を大事にするのだ。君が自分を大切にしたければ、まず相手を尊重すること。』
仕事だけでなく、人生において大切なことだと思いました。
愛されたければ愛しなさいというのと同じですね。


そして、
『運命を引き受けなさい。それが生きるということです。』
運命を嘆いても何も変わりません。
ならば、受けとめ立ち向かいましょう。
やがて何かが変わります。

晴耕雨読

『晴耕雨読』(せいこううどく)

【意味】
晴れた日は田畑を耕し、雨の日には家に引きこもって読書する。四字熟語。

幸せとは?

『幸せ』とはとても抽象的なものです。

他人からは苦しくて辛そうに見えても、本人が『幸せ』と思えば、それは幸せなのです。


先日、職場の独身者が結婚して子供を持つ人に対して
「○○さん家は何故いつもそんなに幸せそうなんですか?自分にもその秘訣を教えて下さい」
と言っているのを耳にしました。
おそらく、年賀状の家族写真をみての発言なのでしょう。


この独身者は
「幸せになりたい。結婚したい。子どもが欲しい。」
とよく言っています。

きっと、
結婚・子ども=薔薇色の生活
と考えているのでしょう。

しかし、結婚していても子どもがいても幸せとは限りません。

順風満帆で何の問題もない人生なんてありません。



この世の中は、昼と夜・光と影・プラスとマイナスなど陽と陰で出来ています。
どちらか一方だけでは世の中は成り立ちません。


人は楽しいことや喜び等の陽ばかりを手にいれたがります。

しかし、陽ばかりが続くとそれは日常となり楽しさも喜びも感じることはできなくなります。

苦しみや悲しみがあるから、楽しさや喜びを感じることができるのです。


結婚しても、子どもがいても、家族がいることが当たり前になってしまえば『幸せ』を感じることはできないでしょう。



健康であること
仕事があること
ご飯が食べられること
雨風をしのぐ家があること
etc…

日常に埋もれている陽に光を当てることで、人は沢山の幸せを感じることができるのです。

今ある日常に感謝することが『幸せの秘訣』だと私は思います。

『幸福論』の著者・アランも
「人は幸福だから笑うのではない。笑うから幸福なのだ。」
というようなことを書いてました。