旅猫リポート | 朔日草さんのブログ

旅猫リポート

最近は英語の勉強を始めた(と言っても中学英語からやり直し)ので、本を読むペースがすっかり落ちてしまいました。

それに『これだ!!』という本にも会えずにいます。残念ですが、そんな時もあるってことで。


すごく好きって感じではないのですが、ある本を思い出す出来事があったのでご紹介します。



先日、電車に乗っていたときの出来事です。

私の隣に動物のゲージを抱えた人が座りました。

犬なのか猫なのか?覗きたくなる人は多いことでしょう。

私も気になり覗いてみると、不機嫌そうなトラ猫さんがいました。

猫好きなので、かまいたくなったのですが、その猫さんは無言の重圧を発していらっしゃり…諦めて読んでいた本に目を戻しました。

しばらくして、何か殺気のようなものを感じ本から目を離すと、猫のケージの網状の扉から猫の前足が飛び出しているではありませんか。

その前足は私の膝上にあるバックまであと数センチの位置に伸びており、猫好きを誘惑してきます。

でも、触ったら怒りそうだし…
それきっかけで、猫の飼い主さんに気を使わせるのもなんだし…

モヤモヤしながら、再び諦めてまた本を読み始めました。

でも、やっぱり気になります。

様子を伺っていると猫さんは知らん顔しながら、しかし確実に私のバックに少しずつ少しずつ前足を近付けてくるではありませんか。

そして、ついに到着!

そんなに魅力的だったのでしょうか?私の牛革バック。


結局、飼い主さんが電車を降りるまで私のカバンに前足をのせたまま。

私は我慢プレイを強いられたのでした。


ちょっとツンとしていて、でも憎めない感じのケージに入れられてる猫をみて、有川浩さんの『旅猫リポート』を思いました。

主人公サトルと雄猫ナナの旅物語です。

この本を好きな人は多いと思います。

でも、私にはちょっと物足りなく感じてしまいました。

それはきっと、私が複雑な家庭で育ったことや身近な人が現在闘病しているからだと思います。

でも、世間一般的には感動する素敵な本なのでしょう。

猫好きの方にお薦めです。