最近、強く感じていること。前から感じてはいたし、賢い人からみればきっと当たり前のことなのだろうけど。
私の勤務している会社はメーカーでありながら販売会社だったこともあり、売り上げ箱数で物事を語る文化が根付いている。確かにアイテムが少なく、価格に差がない時代ならば箱数から売り上げが単純に計算され、大まかな粗利益まで算出できた。ところが今はアイテムも覚えられないくらいあり、価格帯も複数で、同じ一箱であっても価格が全く違うものがいくらでもある。しかも利益幅はアイテム毎に異なっているから、単純に売り上げ箱数が上がっても、売上高に繋がらなかったり、利益に繋がらないケースが多くなっている。あえて、暴論を言えば、売らない方が利益になる場合すら存在するので、価格コントロールというのは重要な問題。だから何度も本社は評価基準を売り上げ箱数から利益額でと変更してきたのだが、末端レベルでの話しは未だに売り上げ箱数だ。
何度かこのブログでも話で出てきているが、目標未達成が続いている。
ここで本当に思考する人としない人の差が強く現れる。
思考した振りをして全く思考していない人は、利益の達成は売り上げ箱数が達成されれば問題なく解決するのでとにかく売ること。だから訪問回数を増やせば必ず売り上げはついてくるという安易な結論に達する。
確かに一ヶ月程度の未達成はこの論理で解決することが多い。四半期ごとに帳尻合わせる時もこの論理が間違っていないことも時としてある。
ところが、今年は年初から未達成が続いている。達成したと聞いたことがない年も珍しい。
となると、今までのように訪問回数を増やす→箱数を増やす→利益額が増えるという方程式が間違っている可能性が高いと考えるのが本来は健全な思考。
去年との市場環境・天候・マクロ経済の状況を比較検討して、なぜこうなっているのかということを誰も考えないまま、とにかく箱数を増やす、という活動にまい進してしまう。結果、固定費の増加だけではなく、変動費まで増加して結果として利益が達成できない、という状況になる。
固定費を減らす、という話になるとすぐに無駄な費用を減らせ、とコピー用紙の節約とか文房具の節約とかそういう枝葉末節の話しかでてこない。
冷静に分析して事実を考える必要があるし、その為には群集心理に巻き込まれてはいけない。
なぜ達成しないか。競合他社はどうなのか、マクロ環境、ミクロ環境、去年との活動量の差、そういう比較検討をしていくうちにいくつかの仮説が立てられる。その仮説に基づく解決策をいくつか提示し実行することで問題の本質が見えてくる。今までの対応でどうしようもない問題はもっと別のところに問題の病巣があるはずだからそれを徹底的な思考で病巣がどこにあるのかを考えないと、問題は解決したように見えても再び大きな問題になって降りかかってくる。
こういう冷静な思考は日々の訓練の積み重ね。脊髄反射的に物事に反応していたら短絡的な思考しか生まれない。深く考える習慣を積み重ねれば、思考の型が出来てくる。大事なのは思考の型をたくさん持つこと。一つの思考の型に固執しないで状況にあわせることも必要。
今までの延長線上に将来が必ず存在するなんて思考はまず捨てること。特に世の中が先が見えないなんていっているにも関わらずビジネスの世界で今までの延長線上でしか物事が出来ないというのは致命的な頭の悪さだと私は見ている。
そういう連中と仕事をすると頭が腐るから、時々耳栓をしたくなる。