史上初米朝首脳会談、トランプと金正恩はベストフレンドになる! | ぼんじゅーるから始まる一日

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 6月12日、歴史的瞬間が刻一刻と迫っている。

 

 史上初の米朝首脳会談がシンガポールにおいていよいよ開催される。アメリカと北朝鮮という二つの国のトップが顔を合わせる。今までの常識では、なかなか想像することが難しかった光景。それが、明日初めて見ることができるわけだからね、政治オタクにしてみれば、それはサッカーファンがW杯の決勝戦を見るような興奮だよね。

 

 今回の米朝首脳会談、どのような結果で終わるかを予測するのは、極めて難しい。なんといっても、トランプと金正恩という二人なだけにね。ただ、この会談が中途半端な内容で終わることはないと思う。つまり、この会談は成功か失敗かのどちらかしかない。成功=北朝鮮の完全なる非核化→北朝鮮の体制保証。失敗=北朝鮮が非核化しない→アメリカによる最大圧力(もしかしすると軍事衝突の可能性も)。この大まか縮図はおそらく揺るがないだろうね。

 

 交渉にあたって、トランプはかなり高いボールを投げると思われる。つまり上記で示した通り、この会談を成功させるというのは、北朝鮮による完全な非核化を意味する。これが、段階的なものになる可能性はトランプも示唆しているが、確実に非核化が行われるという点がはっきりしない限り、トランプは交渉を続けようとはしないであろう。

 

 この会談が成功か失敗かを見極める一つのポイントとしては、トランプが会談の席をすぐ立つか、それとも立たずに座っているか。もし、トランプが会談の席を立たずに座っているのであれば、それは意味のある交渉がなされている、つまり会談は成功しているとのサインとして捉えてよい。

 

 トランプは、交渉の場では天才的な能力を発揮する。それに対して金正恩がどのような対応を見せるか。会談の構図的には、トランプがリードをして、金正恩がどこまでついていくか・ついていけるか、というようなものになるだろう。

 

 ここまでの交渉過程を見ていても、やはりトランプはディールの天才という感じがした。米朝首脳会談が決定された後に、北朝鮮の態度を見極め、少しでも挑発的な態度をとった瞬間に、即一方的な中止を公言した。あの中止は突発的ではあったが、交渉を一歩リードする上では、まさに意図的なものであったとも見える。これで、北朝鮮がかなり焦り、お願いだから会談をしたいとアメリカに頼む形になったわけだよね。

 

 一旦会談中止がトランプによって発表された後、交渉はスピードを増した。その点から考えると、かなり明るい結論が見える交渉がなされ、おそらく会談の内容の大筋はついていると思われるね。そこを首脳同士がどう穴埋めするか。それが今回の会談で明らかになる。

 

 いよいよその会談が明日に迫るわけだが、ここに至った過程をみていて思うことは、トランプは真の政治家であったということ。慣習を気にせず、本気で金正恩本人と交渉しようとした。今までのアメリカ大統領にはできなかったことを、就任1年半で成し遂げてしまった。彼が本気で北朝鮮に圧力をかけた結果、金正恩があいつは本気だぞと思って、今回の会談にたどり着いたわけだよね。トランプは本気で政治をしている。

 

 またもう一点、北朝鮮という、資金もない、資源もそんなにない小国が、どうしてここまで世界に影響を与え、世界の主要国を動かしているのか。それは、まさに核武装を追求したから。これはクレイジーな見解だと思われがちだが、今国際政治の力の均衡を見れば、世界を実質上動かしてる国は、みんな核を持っている。もちろん核武装なんていうのは、理想的な話ではない。でも現実的に世界を見れば、核を保有するということの意義は、世界を動かすという点で極めて大きいんだよね。そういった意味で、金正恩はとにかくそこに国家の焦点をあて、ここまで世界に影響を与える主導者の一人となった。だから、アメリカも放置しておけなくなった。もちろん全く理想的なリーダー像ではないが。

 

 もし、トランプが米朝首脳会談を成功させれば、アメリカ歴代最高の大統領になる。そして、成功すれば、トランプと金正恩はベストフレンドになる。もちろん、成功したらの話だけどね。。。