政治家のスキャンダル、何もかも辞任で終わりにするな! | ぼんじゅーるから始まる一日

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毎週土曜日随時更新!国際政治を追うブログ

 最近、ある読者の方から、日本の政治を中心にした話題が多いねとご指摘を受けました(笑)。実は、先月日本に本格帰国をした関係で、日本のメディアと触れ合う機会が増えたことで、どうしても日本で話題となっていることを取り上げたい、という思いが強くなったわけです。もちろん、こちらは国際政治を追うブログなので、極力日本の話題も国際政治に絡めて書いていきたいと思っております。ぜひ今後ともどうぞよろしくお願い致します!

 

 と言いながら、またまた今日のトピックも日本のニュースなわけですが(笑)。

 

 新潟県の米山知事が女性問題の引責で辞任した件。結論から言うとね、僕は、彼は決して知事職を辞める必要はなかったと思っている。確かにイメージは悪くなるし、県民からしたら、出会い系サイトを通じて出会った女性にお金を渡して関係を持つ人が知事であってほしくないという思いはあるだろうね。しかし、米山さんは独身、そして相手は成人女性。確かに金銭のやり取りがあったし、社会的に推奨される行為ではないけれど、明白な違法性はない。政治の世界は大半は感情だからね、そりゃあんな報道されたら、支援者・関係者も支持しづらくなるだろうし、米山さんの意思だけで解決する話でないことは理解できる。

 

 ただね、政治家によくある、「叩かれたらとりあえず辞職」みたいなことは、もうやめた方がいいと僕は思うね。今回の場合は、特に線引きが難しい男女の問題。男女の関係は、お互いに合意があったなら、その当事者間にあえて他人が口出しをするものでもない。だから、本人が記者会見の場でしっかり猛省して、謝罪して、やり直すっていうのもありだと思うんだよね、むしろそういう姿勢の方が、僕は色々スッキリしていいと思うんだけどな。本人も改めて気合いが入るだろうしね。特に今回の件は、明白な違法性はないんだから、しっかり謝罪すれば、別に辞める必要はなかったというのが僕の個人的な意見。

 

 日本の社会は、スキャンダルがあると、徹底的にその一人をいじめる風潮がある。もちろん米山さんの場合は、権力を持つ立場だから、そこはそうされても仕方がないんだけどね。ただもうちょっと寛容になってもいんじゃないかな。

 

 そういった意味で、米山さんは政治家として、今回の件でメディアと徹底的に戦うべきだった。そして、最初の記者会見で、しっかり謝罪して猛省して、でも僕は戦い続けます、任期全うします、と言っていたら納得する人も多くいたはず。任期を全うした上で、今度の知事選挙に出ればよかった。それで落選したら、県民のそういう判断ってことになる。その方が、本人も絶対スッキリしたと思う。

 

 もちろん、辞めざるを得なかったのは、政治的な事情も絡んでいる。新潟県は、どちらかというと野党が強い地域。ここで、その勢いをスキャンダルで止めるわけにはいかない。だから、たぶん支援者や関係者から辞めてくださいと言われたんだろうね。 

 

 それでも、米山さんは強い知事を演じるべきだった。彼はツイッター上では、他の政治家や有識者ともバトルしているんだから、その強気の姿勢を今回の件でも貫いてほしかった。トランプだったら「フェイクニュースだ!」の一言で終わってた話だと思うよ(笑)。

 

 僕は正直米山さんが可哀想だと思ってしまったね。灘高、東大理3、ハーバード大学院、医者にして弁護士、そして知事。本当に優秀な人だと思うよ。それなのに、こんなことで、本当にもったいない。

 

 責任をとって辞めるべきスキャンダルと辞めなくてよいスキャンダルは、しっかりとした線引きで対応をするべき。それが本当の責任ってものじゃないのかな。