日本政治の不幸、それは強力野党の不在だ! | ぼんじゅーるから始まる一日

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 4月8日に行われたハンガリー総選挙では、現首相のオルバン氏が率いる与党「フィデス・ハンガリー市民連盟」が大勝した。199議席のうち134議席を獲得、憲法改正に必要な3分の2の議席を得たことになる。

 

 与党大勝、そして3分の2で改憲と聞くと、なんとなくどこかの国に似ている気がするよね。そうそう、日本だよ。今回のハンガリー総選挙は、非常に日本の選挙に似ていると思ったね。別にそれ自体はあまり大きな意味を持たないんだけど。ただここでフォーカスしたいのは、「野党」の存在だ。「野党」が政治に場において、大きな役割を果たせていない、そこに問題があるんだ!

 

 森友問題、そして国会の証人喚問を見ているとね、日本の野党は力がなさすぎると感じてしまう。もちろん、実際政治の現場で活躍している先生を個々に見ると、野党にだって立派な先生方はいることは承知だし、もし僕が野党議員の立場にあったら、こんな偉そうなことは言えないことはわかっている。ただ僕は、今は一市民だし、素人コメンテーターだから、好き放題言わせてもらうけど。

 

 もし、現時点で日本に強力野党がいたらね、とっくに政権交代は起こっているはずだよ。文書の改ざん、隠蔽、官僚に対する圧力・指示、もちろん真相はわからないところが多いけれど、これだけの疑惑がある中で、未だ内閣・与党を詰みきれない、それだけ野党の力がないってことなんだよね。

 

 2017年10月に行われた解散総選挙、この時、なんのための解散だかわからないと批判の声があがったのはよく覚えている。別にメディアはそう批判するのは良いと思うよ。ただ、この解散が発表された時にね、野党議員が揃って「何のための解散かわからない、自分の都合の良いように解散をする、権力の濫用だ」ってコメントしていたんだよね。いやいや、ちょっと待ってよ、本来選挙っていうのは、野党にとっては喜ばなければいけない話でしょ。だって、選挙が唯一の政権交代のチャンスじゃないか(笑)。

 

 まあ実際、選挙活動は身も心もボロボロになるからね、そりゃできれば頻繁にやりたくないのはわかるけど。ただね、政治家自身がこのコメントをしてるってことは、つまり選挙に勝てる自信がないってことなんだよね、というかそう捉えられてしまうのも仕方がないよね。

 

 「何のための選挙かわからない、解散権の濫用!」と批判する政治家より、「選挙、いいじゃないか、望むところだ。今回こそ与党をぶっ倒すぞ!」こうコメントしてくれる政治家の方が、僕はまだ頼り甲斐があると思うけどね(笑)。まあそれだけ、日本の野党は選挙に勝てないと、心の中では自覚してしまってるのかもしれないね。

 

 たしかに、野党が中途半端に強かったり、与党が中途半端に弱いかったりすると、連立政権を作るのにものすごい時間がかかる(オランダでは7ヶ月を要した)というデメリットもあるから、果たしてどっちが良いのか悩ましいところだけど。

 

 でも、いざとなったら政権交代が可能な野党の存在、これはどの国でも必要だと思うんだよね。それは今回の森友問題を見ていても痛感する。1年以上かけてこの問題を取り上げて、チクチク内閣をいじめたのに、結局実際に内閣を追い詰めたのは、朝日新聞じゃないか(笑)。野党の出る幕なし。朝日新聞見直したよ!

 

 だからね、「この党を支持したい!」と思える野党が、残念ながら日本にはいない。やっぱり現時点では、政治のやり方をわかってる自民党しかないんだよね。国民の多くはそう感じていると思うよ。