東京電力福島第一原発で1,3,4号機の使用済み燃料プールの冷却が長時間停止したのは、電気を供給していた配電盤にネズミのような小動物が入り込んで電気回路がショートしたためである可能性が高いことがわかりました。福島第一原発の事故発生以来続いている東電の対症療法的なやり方に根本的原因があります。

◆問題の配電盤は、3、4号機原始炉建屋に近い場所に止められていたトラックの荷台に仮説のまま載っていました。事故発生から2ヵ月後の1昨年5月に設置されたものでした。焦げ跡が見つかった後の記者会見で、東電は配電盤にケーブルを引き込むための隙間があり、小動物が入る余地があったことを認めています。野外に2年近くも置いておきながら、隙間をふさぐことすらしなかったことは驚きです。

【2013年3月22日付しんぶん赤旗に掲載】

松下ゆたかのコメント 1昨年から昨年にかけて、配管に穴が開き、放射性ストロンチウムなどを含む汚染水漏れが相次ぎました。原因は雑草のチガヤでした。ポリ塩化ビニールでできた配管をチガヤが突き破り、汚染水が漏れ出したのです。数十件の水漏れをくり返して、東電はようやく穴の開きにくい配管に取り換えました。甚大な事故を引き起こした加害企業としてあってはならないことです。

 配電盤の停電が長期化した場合、再び重大な事態を招く恐れがあったことを考えると空恐ろしい思いです。いまだに「原発再稼働」などと戯言(たわごと)をいっている政権の無神経も放置できません。「即時原発ゼロ」を実現させるために力をあわせましょう。参院選で日本共産党の大躍進を何としても実現させましょう。