5月15日(日曜日)東京競馬場で春の牝馬チャンピオン決定戦・ヴィクトリアマイルが行われます。
発走は15:40です。
春の女王の座を巡って豪華メンバーが集結!
復帰戦を向かえる三冠牝馬デアリングタクトの収拾は?
ヴィクトリアマイルは2006年に創設された古馬牝馬による春の女王決定戦。
かつてGⅠエリザベス女王杯は4歳(現3歳)牝馬三冠対象競走、最終戦として実施され、長らく古馬牝馬の目標となるレースが無かった事から、1996年より同競走を4歳(現3歳)以上の出走条件に変更、三冠最終戦に新たにGⅠ秋華賞を創設。
それでも上半期の古馬牝馬の目標となるレースが無かった状況で、更に番組の充実を図るべく2006年に春の古馬牝馬チャンピオン決定戦としてGⅠヴィクトリアマイルが創設されました。
創設から一貫して東京芝1600mで施行、その距離から、毎年のように短距離・中距離路線の有力牝馬が顔を揃え、非常に好レースが展開されています。
歴代優勝馬にはダンスインザムード、ウオッカ、ブエナビスタ、アパパネ、ホエールキャプチャ、ヴィルシーナ、ストレイトガール、ノームコアなど。
昨年はグランアレグリア、一昨年はアーモンドアイが圧巻のパフォーマンスを見せて優勝。
これまで歴代の最強クラスの牝馬が強さを見せて来たGⅠヴィクトリアマイル。
今年はGⅠホースが5頭出走、いずれの馬も注目の存在になりますが、中でも最も注目を集めるのは約1年振りの復帰戦となる一昨年の無敗の牝馬三冠馬デアリングタクト。
スターホースの復帰はファンとしては非常に嬉しく思いますが、常識的に考えて一昨年のようなパフォーマンスを出せるかどうか心配なところですよね。
古くはトウカイテイオーが有馬記念から有馬記念という常識を覆して1年振りのレースで優勝を飾りましたが、当時と今ではあらゆる環境の違いはあれ、やはり厳しいのは間違いありません。
ここを目標に順調に調整・仕上げられて来た馬の圧倒的有利は否めませんし、デアリングタクトに関しては、まずは無事にといったところでしょうか。
◎2ソングライン
◯13レイパパレ
▲5ソダシ
△11ファインルージュ
△14アカイイト
△7レシステンシア
△1デアリングタクト
△4マジックキャッスル
3歳の昨年はGⅠNHKマイルカップでシュネルマイスターのハナ差2着に惜敗、今年は海外重賞タイトルを引っ提げ、初GⅠタイトルを目指す◎ソングライン。
昨年秋のGⅡ富士ステークスでは少し立ち上がり加減のスタートだったが、馬群に入れて折り合うと、直線は上手く前を捌いて優勝、52キロとはいえ3歳牝馬ながら古馬相手のGⅡで重賞初制覇を飾った。
続くGⅡ阪神カップは1番人気に支持されるも、8枠が祟り、道中は全く脚を溜める事が出来ず15着に大敗。
今年初戦の前走、サウジアラビアに遠征してのGⅢ1351ターフスプリントはスタートは良くはなかったが、先団を見れる馬群の中団で脚を溜めると、直線では上手く外に出して、ラストは内外に挟まれながらの追い比べを制して優勝。
これまでのレース振りからスタートは決して安定したタイプでは無いが、その分脚を溜めればラストは確実に脚を使って来る。
前走の馬体を併せてからの勝負根性は高く評価出来るし、伸び盛りの4歳馬で、昨年以上に馬は強くなっている印象。
東京マイルは自身ベストの舞台設定、脚を溜めやすい枠順が当たったし、鞍上も主戦騎手の手綱に戻る。
サウジアラビアからの帰国戦になるが、ドバイからとは違い十分に間隔があったし、手応え抜群で併走馬を突き放した追い切りの動きから状態は非常に良さそう。
この馬にとってGⅠ初タイトルを掴むチャンスが最も大きいのは今回だろう。
一昨年3歳時は無理せず自己条件を確実に勝ち進み、GⅢチャレンジカップまで無敗の5連勝、その強さから同期の三冠牝馬デアリングタクトを差し置いて〝幻の秋華賞馬〟とも言われた◯レイパパレ。
その異名に違わぬパフォーマンスで4歳初戦のGⅠ大阪杯では三冠馬コントレイルなど、並み居る強豪を抑えてGⅠ初制覇、デビューからの連勝を6に伸ばした。
以降は勝ち星に恵まれていないが、そこまで大きく負けておらず、徐々に復調、近2走はともに2着も内容は上々。
今回はともに1着だったデビューからの2戦以来のマイル戦、久しぶりの距離への対応が課題になる。
昨年12月の香港国際競走に於いて、オーナーサイドの都合(使い分け)もあり、2000mのGⅠ香港カップ出走になったが、調教師自身は1600mのGⅠ香港マイル出走を望んでいたとの事。
枠順は自身より内に入ったローザノワール、レシステンシア、ソダシなど、先行するであろう馬を見ながら好位に付けれる枠で、悪くは無いと思う。
先行力がある馬なので久々のマイルにも難なく対応出来そうなので、力を考えればここも好勝負。
一昨年のデビューからGⅠ阪神ジュベナイルフィリーズ、今年のGⅠ桜花賞まで無敗の5連勝、2歳女王にして白毛の桜花賞馬に輝いた▲ソダシ。
海外GⅠホース・ラヴズオンリーユーを抑えてGⅡ札幌記念を優勝するも、GⅠ秋華賞はゲートでぶつけて歯が折れるアクシデントもあり10着、初ダートのGⅠチャンピオンズカップでは枠順的に無理にでもハナを切らざる得ない展開、力の要る砂が影響してか12着と大敗。
今年の初戦は2度目のダート、GⅠフェブラリーステークスになったが、スピードを要し、圧倒的に先行力がある馬に有利な馬場になった恩恵もあり、2番手追走からラストまで渋とく粘って3着。
前走の馬場を考えれば、やはり本質的には芝の方が合っている印象で、距離はマイルまでが最も適性が高いと思う。
同舞台設定のGⅢアルテミスステークス優勝にもあるようにコース適性は問題無いし、GⅠ桜花賞の勝ち時計からも速い時計の決着になれば尚良いだろう。
後は、少し気性が勝って気持ちが入りやすい面が見られる馬なので、他の先行馬に無理に付き合わず、落ち着いて上手く好位を追走出来るかが重要になって来る。
一昨年の三冠牝馬△デアリングタクトはここは約1年振りの出走で、普通に考えれば重い印を付けるのはリスクが大きい。
マイル自体はGⅠ桜花賞など3戦3勝、あくまでも久しぶりの距離へ対応が出来るかどうか。
流石に無印には出来ないが、常識を覆して無敗の牝馬三冠を達成したくらいの馬なので、いきなりから勝たれても不思議では無い。
馬券はソングライン中心の三連単、三連複で買いたいですね。



