本日、東京競馬場で3歳牝馬のGⅠ競走、優駿牝馬・オークスが行われます。
2005年の優駿牝馬・オークスはシーザリオが優勝。
シーザリオは父スペシャルウィーク、母キロフプリミエールという血統の牝馬。
2004年阪神競馬場でのデビュー戦を優勝、続く中山競馬場での寒竹賞(500万)も優勝して2連勝。
重賞初出走となったGⅢフラワーカップでは2、3番手の先行する競馬で、上がり最速をマークして2着馬スルーレートに2馬身1/2差を付けて楽勝、重賞初制覇を飾る。
3戦3勝でGⅠ桜花賞に出走、1番人気に支持されたが、先に抜け出したラインクラフトを捕らえきれず、アタマ差の2着となる。
雪辱を期して出走したGⅠオークスでは再び1番人気の支持。
中団~後方からの競馬で遅い流れでレースは進み、最終コーナーを曲がる時でもかなり後方の位置で非常に厳しい展開。
しかし、最後は上がり33秒3の驚異的な末脚を発揮し、エアメサイア、ディアデラノビアらを一気に交わして優勝、世代牝馬の頂点に立った。
ジャパニーズ・スーパースター・シーザリオ
オークスを制したシーザリオは7月にアメリカ・ハリウッドパーク競馬場で開催されるGⅠアメリカンオークスに出走。
2番人気の支持を受けたシーザリオは先行する競馬で3コーナーで早めに先頭に立つ。
最後の直線に入っても脚は衰えるどころか更に後続を突き放して1番人気の2着馬に4馬身差を付けてレコードタイムで圧勝。
文字通り〝日米オークス〟を制して二つの国の女王となった。
しかし、シーザリオはアメリカンオークスのレース中に繋靭帯炎を発症、再起に向けて休養・調整されていたが、調教中に再発、2006年4月に引退する事となった。
引退後は繁殖牝馬として2013年菊花賞・2014年ジャパンカップを優勝したエピファネイア、2015年朝日杯フューチュリティステークス優勝馬リオンディーズ、2018年ホープフルステークス・2019年皐月賞を制し、来週の東京優駿・日本ダービーで最有力馬として二冠に挑むサートゥルナーリアなどを輩出し、流石の名牝振りを見せています。
シーザリオは現役時代、ピカピカの青毛で非常に見栄えのする綺麗な馬でしたね。
桜花賞は負けて強しの内容の2着、オークスでは絶望的な位置から驚異的な末脚で優勝、そしてアメリカンオークスでの圧勝劇。
これだけでも十分過ぎる成績を残しましたが、無事に行っていればどれだけのタイトルを積み重ねていったのかと思わせるような圧倒感があった名牝でした。
アメリカンオークスでの直線、現地実況アナウンサーが「Japanese・superstar・Cesario!!」と興奮しながら実況していたのは凄く印象的ですね。
発走は15:40です。
桜花賞馬グランアレグリアは不在の中で行われる牝馬クラシック二冠目のオークス。
グランアレグリアを除いた桜花賞上位組か別路線組か。
マイルの桜花賞とクラシックディスタンスの2400mとでは求められる適性は全く異なるんですが、この時期の3歳牝馬にとっては、ほぼ初めてとなる距離のオークス。
毎年の事なんですが、一概に桜花賞上位組が一言で強いとは言えないんですよね~
前売オッズから、別路線組のコントラチェック、ラヴズオンリーユーなどが人気を集めていますが、過去のオークスを見る限りは圧倒的に前走桜花賞組が強い感じですね。
それでは優駿牝馬・オークスの予想を紹介します。
評価順で。
◎2クロノジェネシス
○13ラヴズオンリーユー
▲7シャドウディーヴァ
△4シェーングランツ
△3コントラチェック
△8ダノンファンタジー
△12ウィクトーリア
△1ジョディー
△5エールヴォア
本命はクロノジェネシス。
昨年は牡馬相手にアイビーステークスを優勝、阪神ジュベナイルフィリーズでは出遅れながら上がり最速の脚を繰り出して優勝馬ダノンファンタジーに僅差まで詰め寄る強い競馬。
今年初戦のGⅢクイーンカップでは鋭い瞬発力でビーチサンバを押さえて着差以上の内容で勝利。
前走の桜花賞では直線で中々外に出せなかった事や2着馬シゲルピンクダイヤとの進路取りの差が影響して3着に敗れたが、ラストの伸びは距離が伸びてこそと思わせる走り。
父は凱旋門賞を制したバゴで血統的に2400mは心配ないので、後は鞍上が好枠を生かして直線で前を捌ければ頭までの可能性も見込める。
対抗はラヴズオンリーユー。
キャリア3戦3勝、3戦全て上がり最速をマークしている海外GⅠ馬リアルスティールの妹という良血のラヴズオンリーユー。
血統的には中距離向きだが、前走の忘れな草賞では直線で楽に後続を突き放す圧巻のパフォーマンスで、どこまでも伸びていく勢いだった。
前走の走りから、2400mの距離には十分対応出来そうで、後は初の輸送で馬体を減らす事がなければ。
無敗でここを優勝するようなら海外も含め、今後が非常に楽しみになる。
シャドウディーヴァはデビューから一貫して中距離戦を使い、オークスを最大の目標に置いてきた。
血統的にも2400mへの心配はないし、枠順も良いところを引けた。
何より東京コースで5戦して全て馬券内に入っているのは非常に魅力的。
人気の一角で前走のフラワーカップを圧勝したコントラチェックはこれまでのレース振りから、揉まれたりスンナリした形が取れなかった時が非常に心配で、あまり過信するのは危険な感じはする。
馬券はクロノジェネシス中心の馬単が本線で、三連複で印を回した下位評価の馬達を押さえたいですね。


