「百合の香りがすると、その時の事を思い出すんだよね。」

 

亡き人が、話されていた恋の思い出。

 

もう10年以上も前に聞いたお話なのに、鮮明に覚えています。

 

「ちょっと、出だし歌ってみてよ。」

 

そう言われて、居酒屋の二人掛けのテーブル席で一節歌った覚えがあるのですが、とても思い入れがあるんだろうな、という印象を受けました。

 

それで帰り際に、

冒頭の話をお聞きしました。お月様

 

 

 

あれから随分年月が過ぎましたが、久しぶりに電話がかかって来て、仕事を振って下さいました。

 

私が東京へと引っ越した20年前、最初の年にお会いした芸能事務所の社長さんで、随分とお世話になった方です。

 

 

 

話が合うので飲みにご一緒して、同じ話の同じ所で何回も大笑いするという、酔っ払い同士でした。

 

「分かりました!」と言って、仕事に精を出していたある日、繋がらなくなった電話。

 

 

 

3回目にかけた電話に出られた奥様が、

 

「主人はおととい亡くなったんです・・・」と、涙ぐんだ声。

 

柔らかで優しい口調は、

百合の香りのする思い出のその方だと思いました。黄色い花

 

 

Misty

 

ーもう右足なのか、左足なのか

帽子なのか手袋なのか、なにが何なのか

霧がかかりすぎてわからなくなるの、あなたを愛しすぎて。星空

 

 

このフレーズ

こういう可愛い女の人が大好きだったんだろうな、あの方らしい。

 

と、思うのです。

 

 

 

 

Misty

Ella Fitzgerald - Misty - YouTube

この歌詞の主人公を歌うのは、ぜったいElla!!ニコニコ

愛らしくて素敵で、うっとりとします。

歌詞を読みながら聴いてみて下さい。

 

 

Misty

(日本語訳)

 

あたしを見て・・・

 

まるで高い木の上に登って、降りれなくなった子猫みたい

 

そして雲にでもしがみついているような感じよ

 

理解しきれないわ

 

目の前が霧に包まれてしまうの。ただあなたの手をにぎっただけで。

 

 

あたしはそのまま歩いていたの

 

すると一千ものバイオリンが響き渡った

 

いえ、それはあなたがハローって声をかけただけかも

 

そんな風にさえ聴こえてしまう

 

霧がかかってぼーっとするの、あなたのそばにいると

 

 

あなたに「ついておいで」といって欲しいの

 

でもそれはあたしの想いだけで、あなたはただからかっているのかも

 

あたしがどんなに途方にくれているか、わかる?

 

だからあなたについて行ってしまうの

 

 

ただひとりで

 

この不思議な世界をさまよっていると

 

もう右足なのか、左足なのか

 

帽子なのか手袋なのか、なにが何なのか

 

霧がかかりすぎてわからなくなるの、あなたを愛しすぎて

 

 

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