R129-SL600Mercedes-Benz純正フロントショックアッパーマウント考察 | Garage 500E (趣味の500Eガレージ)

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Vorne Schock Upper Mount echte Gegenleistung R129-SL600Mercedes-Benz

R129-SL600Mercedes-Benz純正フロントショックアッパーマウント考察


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写真上 R129-SL600用のメルセデス・ベンツ純正フロントショックアッパーマウントと

ジュラルミン製・ブラックアルマイトコートが施された同じく純正トップサポート。

 

アッパーマウントについては過去、弊社でもR129-SL500用のモノなどを

ご紹介させて頂いておりましたが、正直、一部不満な点も無い訳では有りませんでした。

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写真上 以前販売させて頂いておりましたR129-SL500用フロントショックアッパーマウント。支点が上にズレた分、どうしても

こじられる様な動きが抑制し切れない様で、ややマイルドな手応えになり過ぎる嫌いが有りました。


 

薄い番手のシムラバー(サスペンションスプリングの頭に付くラバースペーサー)の変更や

AMGスプリングなどを使ったローダウン時には、500Eの純正の乗り味を知る身としては、

下がった車高と共に失われた部分、「減ったサスペンションストローク」が気になる筈です。

これを補正する為に、先のR129-SL500のアッパーマウントは適していました。

 

が、問題点が一つ。間違い無く30mm程ストロークは増え、

突き上げも少なくなるので、本来の目的は見事に達成出来るのですが、

500E標準のアッパーマウントと同様のマウント構造のまま、

フロントショックアブソーバー取付部支点が遠くなる(上方向に上がる)作りの

SL500用はステアリングの手応えに、若干のダルさ・鈍さが出る点が有りました。



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写真上 500E純正のアッパーマウント。真ん中のコップ型の金属部分と、外枠の金属部分を繋ぐゴム結合部の間に

     隙間が有り、この部分が、良くも悪くもステアリング通しての手応えをやや曖昧なモノにします。

 

500E純正標準のアッパーマウント以外に選択肢を考えると、

他には社外のピロアッパーマウントも存在しますが、

これは好き好きだとは思いますが、どうしても発生してしまう異音の問題と、

手応えがダイレクト過ぎる部分で、私個人は好きになれません。

 

また、アッパーマウントのスキマにウレタンの板を挟み込むタイプなどは

同じく、ダイレクト感はアップしますが、ステアリングを通して伝わってくる感触が

雑味が増えただけの様で、私の好みには全く合いませんでした。

そもそも、これではストロークが全く変わらないのも気に入りません。

 

サスペンションストロークを確保しながら、このダルさを消す為に・・・

 

本当に欲しいのは500E本来の乗り味が基準で、

程好く適度にもう少しだけ!「引き締まった感触」ですよね。

 

その感触をいかに引出すか。

この部品の力を借りるのが、最も良い方法と思います。

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写真上 左がR129-SL600用、右が500E標準のアッパーマウント。

 

と考えると、やはりコレしか有りません。V12のR129-SL600用アッパーマウント!

 

M120、DOHC-V12エンジンはとても重く、それを支えるフロントショックアッパーマウントは

当然の専用設計品。素材も作りもW124-500E用とは全く違い、とても手の込んだ作りです。



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写真上 インターネットネット上でも度々話題に上る、500E標準アッパーマウントを問題視する理由が左のショットで良く解る

      空洞部分。対するR129-SL600用にはそれが有りません。

 


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写真上 左側が500E純正、右側がR129-SL600用。

 

インターネット上でも良く問題視される声が聞こえる、

500E純正のアッパーマウントの、コップ形状のショックアブソーバー取付部分と

車体取付部分へ空洞を設けたゴム接合部分も、SL600純正品は

見るからにタップリと隙間無く、頑丈に結合されています。



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写真上 ショックアブソーバーの保持部分のコップ状金属部分と車体固定側の素材の違いと、

      ゴム接合部分の範囲の違いが良く解るショット。SL600用はガッチリとした作り。

 

 

このアッパーマウントを使用する事で、

サスペンションストロークは20mmプラスされます。

僅かなストロークで抜群の乗り味を発揮する、

標準500Eの足回りの真価を是非、再確認して下さい!

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どう考えても500Eに最高な、このSL600アッパーマウントの唯一の欠点は少々高い事。

しかし、完全に車種専用設計品の上にこの作りの良さですから、むしろ安いのでは。

500Eにとっては、強度的にも余裕タップリですので「長持ち」もする筈です。


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