広島市西区で06年に着工された介護老人保健施設を巡り、民間検査機関「日本ERI」(本社・東京都)が05~07年、建築計画の不備を見逃したまま、3回にわたって建築確認済証を出していたことが分かり、広島市は11日、建築確認を取り消した。同市によると、建物の耐震性を確保するための「構造計算書」と、建物の基礎や柱などの詳細を記した「構造図」が不整合で、通常の使用に耐える強度が確保されていなかった。耐震強度も不足しており、施設開所のめどは立っていないという。

 厚生労働省によると、大規模な福祉施設で建築確認が取り消される事態は極めて異例。国土交通省は「市から正式な報告があれば、対応を検討したい」としている。

 施設は医療法人ワカサ会(広島市)が計画。04年、広島市から介護保険事業計画の事業者に選ばれ、鉄筋コンクリート地上4階・地下1階建て、延べ床面積6800平方メートル、建設費約10億円で110床の施設を予定していた。同市によると、構造計算書と構造図は設計会社のエナプラン(広島市)が手がけ、前田建設工業(東京都)と河井建設工業(広島市)の共同企業体(JV)が施工した。ERIが05年8月に建築確認をした後、老健施設の基準改正に伴う設計変更があり、07年11月までに3回、改めて確認済証を出した。

 しかし09年7月、建築計画の不備を指摘する情報が同市に寄せられ、ERIに照会。構造計算書と構造図が不整合で、建築確認をした3設計で強度不足があることを確認した。屋上を支えるはりで鉄筋の本数が足りないなどだった。建築基準法は、05年に全国で相次いだ耐震データ偽装事件を受けて改正され、検査が厳格化された。しかし今回の建設手続きは、法改正前に始まっていた。【矢追健介、寺岡俊、中里顕】

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