懐かしドラマ 「明るいほうへ 明るいほうへ」 | ゆうべ見た映画

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懐かしい映画のブログです。
ときどき、「懐かしの銀幕スター」「読書」など
そして「ちょっと休憩」など 入れてます。

 

 

1920年代に活躍し 26歳で自死した 

童謡詩人・金子みすゞの半生を描いた作品

 

さっそく、お話

 

山口県・仙崎

 

1920年(大正9)の春 

女学校を卒業した 金子テル(松たか子)は

実家の書店を手伝いながら 

祖母と兄と 三人で暮らしていた

 

祖母・ウメ(香川京子)

兄・賢助(野村宏伸)

 

そして

 

テルの弟・正祐・まさすけ(三宅健)は 幼い頃

下関の大型書店・上山文英堂に 養子に出されていた

 

上山文英堂の主人・松蔵(渡哲也)の妻は 

テルと正祐の実母・ミチ(中田喜子)の 妹・フジだったが

フジが亡くなると ミチは松蔵の後妻に入った

 

 

テルは 正祐と姉弟ということを口止めされ

以後はずっと 従姉弟として仲良く

仙崎と下関を 行き来していた

 

 

 

親友の豊々代・ほほよ(菅野美穂)との 愉しかった日々

 

好きな童謡の詩を 書き写して創った冊子を

豊々代にプレゼントするテル

 

豊々代は後に 結婚して夫と共に朝鮮に渡るが

現地で若くして亡くなる 

 

 

そんなあるとき テルが「金子みすゞ」として 

雑誌に投稿していた 何作かの詩が

一斉に掲載され 詩人・西條八十(三田村邦彦)から賞賛される

 

 

抱き合って喜ぶ テルと母

 

しかし ある頃から

血縁を知らぬ正祐は テルに強く惹かれるようになり

 

 

テルも苦悩する

 

それに気づいた松蔵は

テルと 店の従業員・桐原(渡部篤郎)を 半ば強引に結婚させ

テルはやがて 女の子を出産した

 

しかし

桐原は正祐との確執から 上山文英堂を解雇され

手を出した事業にも失敗

 

貧困に苦しめられる日々がはじまる

 

 

やがて桐原は 女遊びの果てに 

今までにも増して テルに辛くあたるようになり

詩作や投稿まで禁じられ

 

遂にテルは桐原と離縁し

一人娘を連れ 松蔵の元に身を寄せるが

 

そのときテルは 

桐原から移された性病に侵されていた・・

 

 

 

 

劇中に出て来る 

丸っこくて可愛い文字の 童謡詩は

金子みすゞさんの 自筆だそうです

 

金子みすゞさん

 

          黄色い花黄色い花          

 

松たか子さんが 清楚で可愛いです

 

劇中では みすゞさんの出身地である 

山口県・長門地方の方言が使われているのですが

松さんの その台詞まわしや声が

なんだか みすゞさんその人に思える

 

それから

不遇な成り行きで 嫌な奴になってしまう

桐原役の渡部篤郎さんも とっても良かった

なんかね、この人ね、独特の喋り方が魅力的ですね

 

そして 渡哲也さん

私たぶん はじめて 渡さんの作品を観ましたが

もう、亡くなられていたんですね

それもはじめて知って びっくりしました

 

            黄色い花

 

実は もうずいぶん前に このドラマを一度見たのですが

だいぶ忘れていて どんな感じだったかなあと

あちこちで あらすじなんかを読んだのですが

 

その中の ひとつの記事に

大正時代を描いた 

このドラマの中に「マジで?」という台詞があって

思わずひいてしまった、とありました

 

「え、えーっ!」と 私も驚いて

気をつけて観ましたら 確かにあった

 

「マジ」という言葉は 

落語なんかで よく使われていましたから

昔からある言葉のようですが

 

この劇中では 

正しく 今どきの若者が口にする 言い方で

そこだけ切り取られたように

大きな違和感を感じました

 

些細なことでも 気を配ってほしいものです

せっかく、いいドラマなのに・・ 

 

 

おしまい