ゆうべ見た映画

 基本は映画ブログです。
ときどき休憩を入れます。


テーマ:

 

新藤兼人監督 モノクロ

 

タイトルの「母」という文字は 岡本太郎さん。

(イラストで、ちょっと真似っこ)

 

母の子供への愛の姿が 深く深く胸に沁みる。

 

そして 物語を読み聞かせて貰っているような

どこか懐かしい匂いのする 不思議な感覚。

新藤監督の作品の中では ちょっと異色の感じがしました。

 

お話の舞台は広島。

 

32歳の民子(乙羽信子)の はじめの夫は戦死し

別れた二度目の夫は 極道者だった。

 

今は、幼い息子の利夫(頭師佳孝)を連れて

実家の母(杉村春子)の家に 身を寄せていた。

 

この家には 民子の弟の春雄(高橋幸治)もいますが

春雄は母に反抗的で 大学を勝手に止めバーで働いている。

 

ある日、利夫は脳腫瘍と診断され

民子は手術代を母に無心しますが 母は

 

「そんなむずかしい病気が治るものか、

無駄金だよ、どぶに捨てるようなものだ!」

と、利夫の前で平然と言い放ち そして

 

「また結婚して、その男に払わせたらいい」と

民子の意向も聞かず、相手の男を連れて来た。

 

それが、在日朝鮮人の印刷屋・田島(殿山泰司)。

他に手立てのない民子は 母の言うなりに田島と結婚。

 

しかし田島はいい人で 手術代目的の結婚と知りながら 

民子にも利夫にも優しく 手術も成功します。

 

また、田島にも小学生の娘がひとりあり 

この子と利夫も 仲良くなります。 

 

しかし、民子はまったく田島に馴染めず

いつまでたっても硬い態度で 打ち解けないながらも

狭い仕事場で一日中 並んで印刷の仕事をし

 

貧しくも 平穏な毎日が過ぎて行きますが 

しばらくすると、利夫の病気が再発。

 

もう手術は出来ず、余命四ヶ月との宣告。

「出来るだけ治療してやり、一日でも長く生かしてやろう」

 

田島の言葉に 民子ははじめて彼に心打たれる。

 

先行き短い命の 利夫のために 

何でも願いを叶えてやりたい民子は

 

日に日に目が弱っていく利夫の

学校に行きたいと言う願いを聞いて 盲学校に通わせる。

 

点字の勉強で 母と子が川辺に座り

文章を読み上げるシーンが 忘れられません。

 

「ことりがないている」

「かわがながれている」

「くもがうかんでいる」

「おとうさん、おかえりなさい」

 

利夫の子供らしい澄んだ声による 

この簡素な言葉の連なりが 感動的に心に響くのです。

 

また、利夫はオルガンを欲しがるのですが

既に借金まである田島に、民子が言い出せずにいると

 

そのオルガンを 民子の弟の春雄が

借金をして 買ってくれます。

 

春雄は母親を嫌っておりますが 

姉の民子を 幼い頃から慕っていました。

 

ここに入る幼い頃の 姉弟の回想シーンもいいです。

 

しかしこの後、春雄は 

バーのマダム(小川真由美)をめぐる

三角関係のもつれから刃傷事件を起こし 命を落とします。

 

そして、利夫の死。

毎日毎日、ぼんやりと 深い虚脱感の中に沈む民子。

 

聴こえる筈のない 利夫の弾くオルガンの音を聴いては

錯乱する民子を 田島は抱きしめて泣きます。

 

辛い日々。

 

しかしこのとき、民子は身篭っていたのです。

 

ラストシーン。

子供を産むことに否定的な母に 民子は言います。

 

「私は田島の子を産みたい。

 私の中には利夫も田島も入っている。

 何も出来ないけれど、私はひとりの命を産むことが出来る」

 

 

 

 

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