作新学院の有志高校生26名と教職員4名が、また雨が降る前に被災を受けた方々のお手伝いがしたいと、冠水した鹿沼市思川流域へ昨日(18日)早朝から学院のマイクロバスで向かい、支援物資を届けた上で、土嚢袋約450個分の泥土のかき出しなどを昼過ぎまで行いました。
 

 

ボランティア活動を実施した現地には、前日に社会貢献活動の担当教諭2名があらかじめ訪問し入念な調査・確認を行い、高校生が安全にボランティア活動を実施できる作業内容と場所を現地の受け入れ担当者と綿密に協議した上で、学院として実施を決定しました。

教員による事前調査で現地から要望の高かったゴミ袋4000枚、マスク1000枚、軍手1000組、ブルーシート10袋などを、まずは鹿沼市粟野コミュニティセンターにお届けしました。
 


 

ちょうど住民の方がブルーシートなどを求めにいらしていたので、生徒が搬入した物資の一部を直接お渡しすることができました。

このコミュニティセンターにも冠水当時には数多くの住民の方々が避難していたそうですが、現在は3家族のみが避難生活をされていて、それ以外の方々は自宅に戻り後片付けに奔走しているとのことでした。

近くを思川の支流が流れており、駐車場の一部は深くえぐり取られていました。
 


 

清掃作業のボランティアは、思川に流入する大芦川支流の荒井川の被害を受けた加園地区の住宅2軒で実施させて頂きました。
 


 

先に伺ったお宅では、庭の泥をかき出し土嚢に詰める作業を行いましたが、堆積した泥は非常に粘性が高く重い状態で、土嚢に入れて指定場所へ持ち運ぶことにも苦労しました。

冠水当時、こちらのお宅も一階まで浸水したそうでその時の写真も見せていただきましたが、偶然にも親子で作新学院の卒業生ということが分かり、深いご縁を感じました。
 


 

もう一軒のお宅では、庭と側溝の泥をかき出し、同じく土嚢に詰める作業を行いました。
 


 

ご家族がご高齢のため、「年寄りだけではとても無理。復旧作業に来てくださって本当にありがたい。」とおっしゃって下さり、また生徒たちが土嚢を運ぶなどしているところをご近所の方々も見に来られ、感謝の声を掛けていただき、大きな励ましとなりました。

同時に今回の経験は、参加した生徒たちの人間的成長にとって、何よりの“生きた学習”の機会になったと確信することができました。
 


 

学生の本分はもちろん「学ぶ」ことであります。

ただ、このような非常事態に近隣に住まう多くの人々が直面している中で、教室で学習指導要領通りに教科書に掲載された内容を恙無く進行することだけが、はたして学校教育の使命・役割であるのか、深く考えさせられます。

ボランティア活動を行いたいと希望する生徒は、授業の振り替えなど適切な対処を行い、現地での安全確保を教職員が確認した上で、社会貢献活動に参加しやすい環境を整えることも、学校教育における重要な使命ではないかと、私自身は考えます。


折しも、日本が「世界人助けランキング」で126カ国中107位と、先進国中ダントツの“最下位”であったことが一昨日大きく報じられました。

このランキングは、イギリスのチャリティー機関「チャリティーズ・エイド・ファンデーション(CAF)」が10年間にわたり世界125カ国、130万人以上の人々に、Giving(他者に与えること、寛容度、人助け度)の状況を調査して発表している”World Giving Index”(世界人助け指数)の結果です。

もはや国の指導や指示を待つことなく、学校教育の現場から率先して主体的に正して行くべきことが、この国には沢山あることを痛感します。

そのためにも災害という天から与えられた機会を、なんとしても教育に活かさなければならない。

そうでなければ、犠牲になられた方々や、現在もつらく不安な思いをされている方々に顔向けができないと、今、学校という現場で強くそう感じています。

 

被災地は今夜からまた雨に見舞われる模様ですが、各地で二次災害が起きないことを心から祈っています。