本庶佑先生を迎えて~「科学技術基本問題小委員会」がスタート | 畑恵オフィシャルブログ

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昨今、海外からも研究開発力の低下が懸念される日本の科学技術ですが、その基盤である“基礎研究の振興”と“若手研究者の支援”に向けた政策立案を行う「科学技術基本問題小委員会」が、自民党本部にノーベル賞受賞者の本庶佑先生をお迎えして、10月23日スタートしました。

 

本庶先生は常々、基礎研究の重要性を強く訴え、若手研究者の支援のため基金の創設を考えておられましたので、受賞のお祝いに京都大学の研究室をお訪ねした際、本小委員会のキックオフミーティングへのご出講をお願いすると、即座に快諾して下さいました。

 

ただ受賞決定以来、文字通り分刻みのスケジュールの本庶先生に、京都から党本部へおいでいただくのはあまりに恐縮でしたので、こっそり先生の秘書さんに、

「本当にお願いしてしまって、大丈夫だったんでしょうか?」

と伺うと、

「昨日も本庶は、(今回の)講演のための資料を用意するんだと言って研究室にこもっておりました」

というお答え。

 

本当に有り難く、ただただ頭が下がるばかりでした。

 

迎えたご出講当日、いつも快刀乱麻を断つ如く論旨明快に本質へ切り込む本庶先生、その講演概要は以下の通り。

 

 

ライフサイエンスというのは、基礎研究があって初めて新しいパラダイムシフトが起こる。

 

ところが政府は今、シーズ(=研究成果)から(製品)開発の部分に一生懸命、集中投資している。

 

しかし、良いシーズであれば(応用・実用化への投資は)企業がやるべきで、国がやるべきはアカデミアのシーズを開発すること。ここは企業にはできず、国が投資すべき。

 

ところが、基礎研究費は減少と断片化。これは非常に大きな問題である。

 

 

日本の研究力の基盤沈下は、構造的な問題を抱えている。

 

学位(=博士号)というものが評価されない。奨学金の欠如、若手研究者の(活かされる)場がない。

 

 

当然、大学院に行かない。若手教員も減る。研究職に就職しない。

 

 

研究者人口も、欧州、米国、中国と伸びているのに、日本は伸びない。

 

 

基盤研究費は米国とは桁違いで、英国よりも少ない。

 

英国の人口は確か日本の半分以下だが、基礎研究費は倍ある。つまり、人口あたり4倍ということ。

 

 

政府は基礎から応用までの連続性を図る政策をやるべきで、公的支援は企業にできないことを補強すべき。

 

本小委員会の結論とでもいうべき内容がすべて言い尽くされている、実に見事なプレゼンテーションでした。

 

寸暇を惜しむ忙しさの中、本庶先生が今回の講演のために、どれだけの熱意と時間を傾注して下さったかを思うと本当に有り難く、取り組むべき課題の重要性と責任の重さを改めて実感しました。

 

 

本小委員会は今後、担当官庁や林芳正前文部科学大臣からのヒヤリングを挟み、12/11にはノーベル物理学賞受賞者の梶田隆章先生、年明けには米国から光免疫療法で世界の注目を集めるNIH主任研究員の小林久隆先生、さらにはiPS研究所長の山中伸弥先生にもご講演いただくことが既に決定しており、あと数名のノーベル賞受賞者にも出講を打診中です。

 

実は産業界からも、基礎研究に国は投資すべきという意見は多く上がっていますので、小林喜光 経済同友会代表幹事をはじめ産業界を代表する方々にも講演をお願いしています。

 

またこうした有識者以外にも、困窮している有能な若手研究者や疲弊する地方大学から現場の声を、国会議員や官僚に直接届けられるヒヤリングにしたいと思っています。

 

本会では3月末までヒヤリングを進め、4月にとりまとめ、6月に政府の骨太方針への意見反映を目指しています。

 

この小委員会をコーディネートするため、様々な研究者や官僚、大学関係者などと話を重ねるうち、自明の理である基礎研究の重要性がなぜ政府に顧みられず、国会議員も本気で取り組もうとして来なかったのか、その構造的な背景が次第に分かって来ました。

 

自分が立ち向かおうとしている課題の大きさに慄然としながらも、本庶先生からいただいた「有志竟成」の言葉を支えに、今日一日の全力を重ねて行きたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

 

 

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