「心理戦」が失われる?
MLB史上最悪のオーナー?
武士道精神が必要だ?
今日、エンゼルスの大谷翔平投手が、マリナーズ戦で投球間の時間制限「ピッチクロック」違反を初めて取られてしまった。
今季から投球間の時間制限「ピッチクロック」は、走者なしで15秒以内、走者ありで20秒以内での投球動作に入らなければならず、違反すると、1ボールが自動宣告される。
「ピッチクロック」は投手と捕手とのコミュニケーションを妨げるものであり、投手はこれまでのルーティンやリズムを変える必要があり厄介なルールだ。導入された背景には、試合時間の短縮と、コミッショナーの投手戦よりも打撃戦を好んでいる方針があるというが、観ている方はそれ程、時間は気にしていないと思し、投手戦も面白い筈だ。
「心理戦」が失われる?
打者に対してもピッチクロックルールが適用される。ピッチクロックが残り8秒以下になる前に、打者は打席に入らなくてはいけない。
この「ピッチクロック」ルールを決めるにあたっては、委員会(選手4人・MLB機構6人・審判1人:計11人)で協議し、選手全員が反対したというが、他のメンバーが賛成した為、採用されてしまったという。
「ピッチクロック」で、オープン戦は約26分短縮されたというが、投手と打者の貴重な「心理戦」が失われてしまった。
WBCの大谷とトラウトの対決の様に、1球が注目される心理的な対決場面で「ピッチクロック」が適用されると、舞台は台無しだ。
球場全体が固唾を飲んで見守ったトラウトとの緊張感のある攻防戦は生まれなかったに違いない。
MLB史上最悪のオーナー?
コミッショナーのロブ・マンフレッド氏は、観客が打撃戦を望んでいると考えており、得点の多い試合を見せる事で収益に繋げたいと考えているという。
初のピッチクロック違反を受けた大谷には不利なルールとなるだろうか?
MLBは選手の意見よりも娯楽性と利益を考え、コミッショナーの思い通りになっている。
MLBコミッショナーのロブ・マンフレッド氏は「これらの変更は試合のペースを速めて、アクションを増やし、そして故障を減らすために考案されました。すべてファンからの大いなる支持を受けている目標です」と声明を出した。
ロブが2015年の就任当初から目標に掲げていたのは、試合時間の短縮だ。
「野球は他のスポーツに比べて時間が長い上、スピード感にも欠けているので、若い世代が興味を示さなくなっている。」というが果たしてそうだろうか?
投手も打者も数十秒という時間を気にして試合をしなければならないなんてバカげてる。
今日の大谷は明らかに「ピッチクロック」を気にしている様に思えた。
MLBは選手達の意見よりコミッショナーの意向が最優先される事がハッキリした。
ロブ・マンフレッド氏は開幕延期/シーズン短縮も考えており、評論家から「MLB史上最悪のオーナー」と陰口さえ叩かれている様だ。
武士道精神が必要だ?
野球の醍醐味は投手と打者の1対1の対決だ。
勝負には「間」というものがあり、時間を気にする試合など面白くない。
武道には「間合い」や「残心」という言葉があるが、利益優先の米国人には理解出来ないに違いない。
MLBには武士道精神が必要なのかもしれない?
ファンは秒単位を気にする試合よりも真剣勝負が観たいのだ?
ピッチクロックには大反対だ?