クリニックで診療を始めた当初、まず、秘書(予約管理をする人)をつけてくれました。

ドクターによっては秘書と看護師のセットになっていたりします。

最初、私の秘書さんはベテラン看護師で、(多分)イギリスで看護師の資格を取得した人でしたので、英語表現がとても豊富な面白い人でした。

しかし、鍼灸や指圧に関する知識はほとんどなく、道具を見せたり、施術中に入ってもらって実際に見学してもらって理解を深めてもらいました。

 

患者さんのみならず、ドクター、スタッフからの問い合わせに対して、応えるのは基本的に彼女でしたので、その都度、英語で説明する必要もありました。

 

多くの問い合わせは、適応疾患についてでした。「坐骨神経痛できるか?」、「頚椎症性神経根症治せるか?」などのお馴染みのものから、「乾癬」や「不妊症」、はたまた「統合失調症」など、日本にいる時、まず避けていたものまでバラエティーに富んでいました。

 

そんな時、まず、これ治せる?って聞かれますから、出来る・出来ないの返事をして、推奨する治療法と、必要な回数・通院期間を言って、最後に予防線をはります(笑)。人によって状態が様々だから、状態によっては時間がかかったり、良くならないケースもあるよ。だから一度コンサルテーションしてから説明しますよって。

 

例えば、坐骨神経痛なら、「Do you treat for sciatica?」って聞いてきますから、とりあえず病名や症候名、症状名、体の部位の専門用語・一般用語を覚える必要があります。短期間で集中して覚えましょう。

いつも心の中で、何度も何度も体の部位や、病名を独り言で言い続けてると、知らぬうちに覚えてるもんです。

 

さすがに、統合失調症:schizophreniaの時は「はあ~?」ってなり、患者の症状を色々聞いて、たぶん統合失調症だろうと予測をつけて、ググって初めて分かりました。

 

また、「ルプスは?」って聞こえたので、私はてっきりモーリシャスにある3番目に高い山「ル・プス」

だと勘違いして、会話がかみ合わない時もありました。実際は、全身性エリテマトーデスのことで、英語ではsystemic lupus erythematosusといい、略して「lupus」だけ言っていたのです。

 

そんな時は、「I don't know that in English, can you describe it?」って頼んでみたり、症状だったりすると、わかんないわって顔して、単に、「What does that mean?」って聞き返しています。

流石に患者さんには、もう少し丁寧に「I'm not sure that what you are talking about. Since I wanna search what you told, can you please slowly say that again?」って頼みます。 でググる。

 

これから施術を受ける患者さんに、指圧の説明を簡単にするときは、「I'm doing Shiatsu massage which is a kind of Japanese style massage and I mainly press your mascles that cause your symptoms. Since I know places that you feel pain, you may feel pain in a lot of places of your body when I press. Please let me know whenever you can't bear the pain at any time. Don't hegitate to say アイーヨー(ひえ~みたいな意味) or フェアマール(痛いの現地語). I can control the pressure. All right?」 

 

鍼は痛いですかって患者さんに聞かれたときは、「Yes, you may feel a little pain when I put a needle into your skin, it's like you are bitten by ants. And then, when the tip of the needle reaches the problem site, you may have various feelings. Let's say heavy, dull, electric and burning, something like that.」。で、指圧の方が良いんじゃないって表情だと、「Most of all my patients tells me that my thumb is more painful than a needle.」って言うと、えーって顔で諦めます(笑)。

 

今回はこの辺で。

私がモーリシャスで診療を開始した当時、かなりお世話になった本を紹介します。

 

英語の正しさは責任持てませんので悪しからず。あくまでサバイバル英語ですので。