やっと飛行規制も緩和され、一部の便から運行を再開し始めましたが、このアイスランドのエイヤフィヤトラヨークトル氷河で起きた火山噴火は、今後どのように影響するのでしょうか。
航空機への影響、経済的なダメージなどについては既に今朝の朝刊でも触れられていることなので、ここでは長期的な観点とマクロな観点から推定してみます。
◆1.連鎖噴火の可能性
20日未明、英航空当局は「噴火活動が強まった」と発表。現在も活動を続けているエイヤフィヤトラヨークトル火山の火山活動に刺激され、連鎖噴火が懸念されているのがカトラ火山です。(JMM [Japan Mail Media] No.580 Extra-Editionより)
カトラ火山は、かなり大きな氷底火山で、エイヤフィヤトラヨークトル火山と同じ火山列にあり、世界的にも非常に規模の大きな、アイスランドでは最も危険な火山とされています。このカトラ火山が今起こっている火山活動に触発されて噴火すると、595平方キロメートルに渡って覆われている氷河が溶けて大規模な洪水となり、大規模な被害を及ぼす可能性が指摘されています。
カトラ火山は40~80年毎に噴火活動を繰り返している火山で、古くは1721年に、最近では1918年にも大噴火があり、当時の噴火は3週間以上続いたとのこと。1955年に小規模な噴火の兆候はあったようなのですが、もう92年間大きな噴火がなかったこともあり、今後の状態が注目されています。
アイスランドの噴火口が巨大化に進み、新たな段階に
http://oka-jp.seesaa.net/article/147264432.html
◆2.温暖化→寒冷化へ
アイスランド地域において、これまでにない広大な面積の氷河が溶けるという事象は、地球が温暖化から寒冷化へと向かうティッピングポイント(ターニングポイント)と成り得ます。
エコロジストの間では有名な話ですが、海洋大循環の一部であるメキシコ湾流(暖流)は、北上するとグリーンランド沖で冷やされて重くなり、塩分濃度も高くなることで沈み込み、沈み込んだ海水が大西洋の深さ3千~4千メートルをゆっくりと(秒速10㎝以下)南へ移動する深層海流となります。(下図参照)
図(メキシコ湾流、水温上昇 循環崩れれば欧州寒冷化も)
http://www.asahi.com/special/NorthPole/TKY200607260664.html
グリーンランド氷河の融解によって、このメキシコ湾流の沈み込みが近年30%ほど弱まっており、アイスランド氷河の融解によって、さらに近辺海域の塩分濃度が薄まれば、メキシコ湾流が北上し、沈み込み、深層海流となる海洋大循環の一部が停滞または停止、欧州が寒冷化するだけでなく、約1万3千年前のように氷河期に逆戻りするという説もあります。
温暖化が寒冷化を招く!?――海洋大循環と気候変動
http://yonakamura.blog118.fc2.com/blog-entry-18.html
◆3.冷害から飢饉へ発展
1783年、アイスランドのラキ火山亀裂で大噴火があり、
1784年、欧州と北米は記録上、最悪の冬を迎えています。
この冬、ニューオーリンズのミシシッピ川が凍結し、その後数年フランスの農作物に深刻な影響を与え、1789年から始まるフランス革命に繋がったと言われています。また日本でも、1783年の浅間山の噴火と重なって冷害が発生し、合わせて天明の大飢饉の原因になったと考えられています。
今回も成層圏にまで達し、しばらくは浮遊し続けるであろうと言われている微粒子が日光を遮り、各国の農作物に深刻な被害をもたらすことは懸念されており、全世界的な凶作が穀物市場を高騰させる懸念は消えません。
アイスランド火山灰:飛行機への影響と「飢饉」の可能性
http://wiredvision.jp/news/201004/2010041923.html
◆4.新種ウィルスの伝染
氷河融解と噴煙により拡散される微粒子の中には、極北地方の氷河内部に数万年も保存されていた太古のウィルスが含まれており、今後、世界の不特定地域で、もう数10年、数100年も発症したことのなかった伝染病が急に流行し始める可能性も考えられます。
◆5.地震のさらなる活発化
2010年に入ってから起きた世界的な変化のうち、本件と関連して影響力を増しそうなものが地震活動です。
2010年1月12日ハイチにてM7.0の地震が発生、
2月27日にはチリでM8.8、
3月4日には台湾でM6.4、
翌5日にはインドネシアでM6.5、
3月8日にはトルコでM6.0、
4月14日には中国・チベットでM7.1と、
年を明けてからだけでも既にM6.0を越える地震が世界で6度も観測されています。
これらの火山や地震はプレートの地殻活動により生じる為、地球全体のプレートの動きが活発になっていると観ることもできるでしょう。
毎月のように立て続けに各地のプレートに溜めこまれたエネルギーが発散される状態が続いている以上、連鎖的なエネルギー放出の波は今後も続くことが予測されます。
地殻に蓄積されたエネルギーが放出される形は、地震~津波・火山噴火・~氷河融解・海底火山噴火~メタンハイドレート層の崩壊・断層の移動・山脈の変形・海岸線の移動など様々な現象として認識されるようになるでしょう。
◆6.地球~太陽系
上記の地殻活動はマントル対流の動きに影響され、マントル対流は地球の電磁場に、地球の電磁場は太陽の黒点活動ともリンクする為、点で観れば”アイスランドの火山噴火”も、線や面で観れば”太陽の微妙な変化の結果”と捉えることができるかも知れません。(例えば、太陽の黒点活動の活性化が→地球の電磁場に影響を与え→マントル対流やプリュームの流れに変化を生じ→地殻が動く結果、地震や火山が発生)
実際、太陽の黒点活動の動きに応じて地球上の炭素同位体の量が変化したり、地磁気に影響することで低緯度地域でオーロラ現象を観ることができたりと、未だ解明されていない天体活動における”恒星と惑星の関係性”は多数ありますし、未発見の関係性を含めれば、様々な事象がリンクしあって今の現象を認識できるようにさせているのでしょう。
太陽、まもなく「冬眠」
https://aspara.asahi.com/blog/science/entry/S74pFzYAGC
◆7.国家破綻と日本消失
いずれにせよ、人間の視点から観れば大規模な環境(気候・海流・地殻)の変化にさらされることになり、その結果としての経済ダメージも既に9.11の規模を上回り、一日230億円の損失が発生していると云われています。
加えて、既存の世界的な金融不況とアイスランド・ギリシャなどの国家財政の危機がリンクすれば、多くの国家で財政破綻や国家破綻が相次ぐ可能性も否定できないでしょう。
ギリシャの財政支援を決める際に、ドイツの閣僚が「借金の型に無人島をよこせ」と発言したことが話題となっていましたが、財政破綻や国家破綻は日本、韓国、アメリカ、イギリスなども懸念対象に挙がっており、既に日本に対しては、「破綻するかどうか?」ではなくて「いつ破綻するのか?」がウォールストリートの金融マンの関心事となっています。(この件は先週の日経の一面コラムでも触れられています)
仮に日本が国家破綻すれば、国ごと中国の経済植民地となるか、
北海道と4島をロシアが、沖縄・九州エリアを中国が、本土をアメリカが買収し、分割統治する可能性さえありえます。(実際、アメリカ合衆国は今の国土の半分以上を他国からの領土買収によって拡大してきた歴史があります)
その際、特殊技能を持つ科学者と職人以外は、母国語(北京語)を話すこともできない単純労働者として扱われる可能性があり、日本人としてのプライドを保てぬ為に、自殺者数が今より極端に上がる可能性すら懸念されます。
◆8.次なる世界
大自然の劇的な変化に、政治・経済のドラスティックな変化が加われば、10年後の世界は私たちが予想もしてなかったような時代になっていることでしょう。北米のカナダ、アメリカ、メキシコの3国が合併するという噂もありますが、ギリシャやアイスランド、日本の国家破綻が相次げば、国家間のM&Aも活性化されることでしょう。
いずれにせよ、人類がこれまで築き上げてきた既存の文化・文明の再構築が迫られるような、あがらいようのない大きな変化のうねりに巻き込まれてゆくのは時代の必然だと感じます。
そんな中、ひとりの人間としてどう生きるのか?
あなたなら、どうされますか?
