今朝もまだ暗い中、家を出て行きました。

地下鉄とJRを乗り継いで学校にたどり着く、1時間半の通学。

今日で、終わりです。

本日、野球の娘、卒業式。



▼ ただ野球をやりたかった


兄の影響なんでしょう。

彼女は小学生の頃から、野球大好きな女の子になりました。

僕と息子が公園でキャッチボールをするのに、必ずついてきていました。

息子からは


邪魔だっ!


なんて怒られながら、必死に混じって、キャッチボールやバッティングをしました。

息子が中学になると、土日は練習試合なんかでいないことが多く、そんな時は、彼女は僕を独り占めできました。

思う存分、キャッチボールして、ノックして、バッティングして、僕と野球ごっこで遊びました。

学童時代は、お兄ちゃんがお世話になった野球スクールで、野球をやりました。

そこには、同級生の女の子が1人いて、女の子2人で男の子に混じって野球をやりました。


中学になると、その同級生は他の部活に入りました。


たった1人になりました。

それでも中学では、野球部に入りました。

もちろん、女子は1人です。

休みの日の練習や練習試合の合間には、1人で弁当を食べてました。

顧問の先生は、彼女を特別扱いせず、男子と同じ練習メニューを課しました。

男子に混じると、非力は顕著でした。

でも、足の速さは負けてませんでした。むしろ男子よりも速いくらいでした。

そんな彼女は、2年の秋に、セカンドのレギュラーを獲りました。



背番号4を付けて臨んだ新人戦は、惜しくも区大会で負けてしまったけど、存在感は大いに示しました。


そして、高校野球。

ここでもまた、たった1人、でした。

他の部員がみんな、特待生だったり、推薦で入学して入部してきた中にあって、彼女はだけは、一般入試を受け、一般生として、女子硬式野球部の扉を叩きました。

部員みんなが、揃いの練習ユニや野球バックやグラコンを着ている中で、彼女だけは、中学時代の練習ユニや野球バックでした。

後から聞けば、かなり辛くあたられたこともあったそうです。

それでも彼女は、高校でも、2年の秋には、センターのレギュラーを獲りました。


3年春のセンバツ大会では、1番センターで使ってもらい、チームは全国ベスト8まで勝ち進みました。

甲子園を目標に臨んだ最後の夏の選手権は、1回戦で負けてしまいました。

でもこの試合は、とても良い試合でした。

負けはしましたけど、


負けてまた強し


を思わせる堂々の負けっぷりでした。

この日、彼女の高校野球は、終わりました。


女子が野球をやる環境は、かなり整って来てるとはいえ、まだまだ十分とは言えません。

でも、野球をやっている女子は、例外なく、誰もが


野球が大好き


です。

娘もそうでした。

彼女は、ただ、野球がやりたかったんです。

高校には、野球をやりに行ってました。

僕は、それで良いと思っています。






▼ 彼女の野球はまだ続く


彼女は、短大に進学します。

そこでも、野球を続けます。


今は、膝の怪我からのリハビリ中ですが、秋になる頃には、野球に戻れそうです。

彼女に、野球が帰ってきます。


野球の娘の野球は、まだまだ続きます。


お父さんの楽しみも、もう少し、続けることができそうです。


高校3年間、この子は、本当によくやったと思います。

我が子ながら、感心しかありません。


お疲れ様。

卒業おめでとう。

そして、ありがとう。

そして、これからも応援するよ。


以上でーす。