先日、本当に遅ればせながら、「沈黙~サイレンス~」という映画を観た。
2時間46分もある大作だが、全く長さを感じなかった。
ずっと気にはなっていた。
なぜ映画館で見なかったのか、悔やむ作品だ。
遠藤周作先生も大好きなのに、なぜこの作品を読んでいなかったのか。
そんな名作をハリウッドの映画監督に教わるとは!狐狸穴先生(こりあんせんせい)←遠藤周作先生の雅号です→すみません!噂に違わずものすごい映画だった。
良くも悪くもハリウッドメイクなんだけど、圧倒的なおもしろさ、シンプルさ。
面白さってやっぱりシンプルなんですよ、きっと。勇気を持ってそぎ落とせ!
日本って国が透けてみえてくる。何でしょうね~我々は。
なんなんだろなぁ~、慌てて同じ遠藤周作先生の「侍」って作品も読んでいるけど、なんだろなぁ~日本人ってなぁ~って思う。
キリスト教徒の方々にとってこれほど過酷な国は無かっただろうね。
布教活動しているキリスト教徒にとって日本は沼地なのだそうな。
何を植えても根付かない。
だからハロウィンもただの馬鹿騒ぎになって、変な根付き方しちゃう。
盛り上がれるなら、宗教も何も関係ない。
沼だから、変に咲いて行く。
すごいな、この国はなんだろな。これからも考えて行く。
なんだろな~と思わせてくれる映画。
ラストはちょっといろいろ考えさせられる。

そんな作品の中でも今大注目しているのはイッセー尾形!!すごい!、奉行の役で出ているけどすごい!
NHKスペシャルの未解決事件での演技もものすごかったけど、この沈黙のイッセーさんはやり過ぎとかそういう範囲を超えて、である!って演技をしているのだ。
演技と言っていいのか、いやいいのだ。違う演技ではなくアートですな、彼の芝居は、アート。
そう表現するしかない。彼の演技、アートを観て何だか似てるなと思い至ったのが、松田優作さんだ。
僕は松田優作さんに憧れて俳優の道を目指した。
あの方もやはりアートだった。
彼が何をするのかが一番の興味だったのだ。
あのときのドキドキに似たものを今、イッセー尾形さんに感じる。きっと彼は世界も凌駕していくだろう。すごい。彼が思い描いている人物像をもっと観てみたいと感じた。
ほかにも日本の役者がものすごいいい味出しているこの作品。
日本ってなんだか、でも、それでも、いいなぁ~とちょっと思える作品だった。