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ジャープ 「SD-GX2」入手

自宅近くの「ワットマン」で、シャープのSD-GX2を手に入れました。

ワンビットアンプ搭載のシステムコンポで、シャープはコンポとは呼ばずに、ワンビットデジタルシステムと呼んでいたようです。

ワンビットアンプが出始めたころは、「どうせシャープの製品でしょ。オーディオとしては、期待できないな。」(シャープの関係者の皆さんごめんなさい。)と眼中になかった私でしたが、口コミやネットなどでの評判がすこぶるよかったことやデジタルアンプの音の良さを再認識する機会に恵まれたことから、一度、その音を体験してみたいと思い、手ごろな出物を物色していました。

 

SD-GX2の概要

今回購入したSD-GX2は、2007年の製品で、おそらくワンビットデジタルシステムとしては、最後期のものです。

ワンボディに5枚CDチェンジャー、MD、カセットテープ、AM・FMラジオ、タイマー(時計)が入っていて、RCA入力、ピンジャック入力、ヘッドフォン出力もついていて、何でもありの製品です。

CD、MDには問題ないが、カセットテープの音質が悪いという理由から、ジャンク扱いでちょっと豪華なランチくらいのお値段でした。

そんなに汚れていないし、付属品もリモコン、電源コード、スピーカーケーブル、FMアンテナ、AMアンテナと揃っていたので、持ち帰ることにしました。

(シャープのワンビットデジタルシステムは、リサイクルショップでよく見かけるのですが、付属品、特にリモコンがないケースが多くて、しかもリモコンがないと、操作できない機能が複数あるようなのです。また、使い方もややわかりにくいので、取扱説明書もあったほうが良いのですが、これは、ネットからPDFでダウンロードできました。)

本体ユニットとスピーカーがセットとなっていて、スピーカーは、カラーボックスに使われるような集積材を組み上げたボックスで、見るからに音質面は期待できなそうです。

だから置いて帰ろうかと思いましたが、元々の製品としての音作りがどんな感じだったか興味があったので、結局、スピーカーも持って帰ることにしました。

 

音出し1 ノーマルのままで

さて自宅に戻り、オーディオルームで、SD-GX2を早速音出しです。

まずは、本体内蔵のCDで付属のスピーカーを使って、何枚かCDを聴いてみました。

音は良く出ていますが。高音域はシャリシャリ、低音域はボワボワです。

良く言えば、元気のいい音となるのでしょうか?

ただ、音に生命力がありません。

音楽が宿っている感じがしないのです。

私には長く聴くのに堪えない音でした。

それに本体が少し振動すると、音が飛びます。

振動には弱いか、あるいは経年劣化でCDのピックアップ部が弱っているのかでしょう。

もともと、ワンビットアンプ部分以外には期待をしていなかったのですが。

 

音出し2 (CD)Pioneer DV-S747

さて、色々な組合せで音を聴いてみましょう。

まず、外部入力にPioneer DV-S747を接続して、CDを聴きます。

基本的な音質には、変化がないのですが、音に生命力が蘇ってきました。

分解能も上がっています。

でも、ドンシャリはそのまま。

 

音出し3 (CD)Pioneer DV-S747 (SP)VICTOR SX-V1-M

次にスピーカーをVICTOR SX-V1-Mに変えます。

付属のスピーカーとは雲梯の差で、音楽が戻ってきました。

ただ、低音はグリップの甘さもあり、やや肥大気味です。

 

音出し4 (CD)MARANZ CD-34 (SP)VICTOR SX-V1-M

続いて、プレイヤーをMARANZ CD-34に変えてみました。

S747だと、炭酸飲料系といったらいいのか、高音域がややシュワシュワとした感じなのですが、CD34に変えると、自然な音質になります。

音質は、こちらの方が好みなのですが、音像が狭くセンター付近にダンゴになる感じがして、判断が難しいところです。

 

音出し5 (CD)MARANZ CD-34 (SP)PIEGA TMicro40AMT (今回ベスト)

SX-V1-Mだと、少し不自然に肥大した低音が気になるので、もう少し、小さいスピーカーだとどうなるかと思い、PIEGA TMicro40AMTを繋いでみました。

付属のスピーカーのウーファーの口径が10㎝と小さいので、アンプも小口径ウーファーに合せた音作りをしているかもと思ったのです。

プレイヤーは、S747に戻します。

結果、今回の組み合わせの中では、これが一番でした。

低音の肥大した感じが無くなり、S747、SD-GX2の高音のシュワシュワ感を、TMicro40AMTのハイルドライバーがうまく整理をしてくれる感じです。

リファレンス・ディスクの1枚マイルス・デイビス「サムデイ・マイ・プリンス・ウィル・カム」SACD(シングルレイヤー)からタイトル曲を聴くと、マイルスのトランペット、コルトレーン、ハンク・モブレーのティナーサックスが気持ちよく耳に入ってきます。

ポール・チェンバーズのベースも量感たっぷりで音階もよく聴き取れます。

ありふれた表現ですが、音楽を聴くのはもうこれで十分な感じです。

これが、1回のランチ程度のお値段で買える中古のシステムコンポのアンプから聴けるのですから、(S747も上手に探せば、数千円で手に入ります。)バジェット・オーディオ万歳です。

因みに、本体付属のCD部分でも聴いてみましたが、やはり音に生命が宿っていません。

サムデイ・マイ・プリンス・ウィル・カム+2

マイルス「サムデイ・マイ・プリンス・ウィル・カム」

調べたらSACDシングルレイヤーはとんでもないお値段になっている(汗)

でも、通常のCDと音が全然違う。
 https://amzn.to/2EtvqZT

 

使いこなしについて

SD-GX2を使ってみて、感じたのは、スピーカーのチェンジは必須。

そして、それなりのCDプレイヤーなどを音の送り手にしてあげれば、より楽しく音楽が聴けるということ。

でも、本体に5枚のCDを入れて、寝室やダイニングで構会ことを言わずBGM用に使うという手もありです。

また、今回の視聴には、付属のスピーカーケーブルを使いましたが、これがとっても細いケーブルです。これをチェンジすれば、さらに音がレベルアップするかもしれません。

また試したいと思います。

 

2.8Mhzのワンビット・アンプも聴いてみたい

ワンビット・アンプは、2.8Mhz、5.6Mhz、11.2Mhzと3種類あるようです。単純に性能では、数字が大きくなるほど、高いらしいですが、それと聴感上の音の良さが一致しないのがオーディオの面白いところで、5.6Mhzのアンプより、2.8Mhzの方を好む人が多いみたいです。

5.6Mhzは音に人工的な色付けがされているとのことです。

今回のSD-GX2は5.6Mhzの機種。

2.8Mhzの音も聴いてみたくなりました。

気長に安くて状態の良い2.8Mhzの機種を探して、比較してみたいと思っています。