🌳五天道界

《四天道界》までの道界を経ると、前世で自分が誰であってどの山で得道への情熱を持ち、修道に精進したかを分かるようになり、延いては万物一如の境地を成して万物と自分が一つであるという真理を会得することになる。ところが、《五天道界》では、それよりもっと広い世界が広がる。地球を離れて宇宙全般の理と出会うことになるのである。

我々に地球の外側を教えてくれるのは、恐らく夜空に輝いている多くの星であろう。人間は、あの無数の星から地球に来た。五天道界に至れば、本来我々が存在していた地球の外側の世界を経験し、その世界の理を悟ることができるようになる。よって無数の星を「故郷星」と名付け、五天道界を「故郷星界」と言う。五天道界の真理は、地上人間界でも天文と周易によく解釈されている。周易は、正に天理を書いた経典である。周易の数理を見ると、1から5までは、《先天》であり、6から10までは、《後天》であると記されている。つまり一天から五天までは、《先天道脈》であり、六天から十天までは、《後天道脈》であるという話である。五天道界が持っている一番大きな意義は、先天道脈が終わる道界であるという点である。よって先天に得道した多くの先覚者や道通者がこの座を何度も説破したことがある。そしてその中でも聖者と称するに値する少数の方々だけが五天道界に留まっている。五天道界は、星々でできている世界である。ここには、宮殿や家などがあり、ここの神明たちは、絹物などそれぞれ違う色の服を着ている。

（五天道界=四光界）

五天道界では、四天道界で得た能力が更に強まってもう一つの大きな能力が生じることになるが、この新しい能力は、正に死人の霊を天国や極楽に送ることができる能力である。死人の霊を天国や極楽に送れるということは、五天道界の星々が天国であり、極楽だからである。イエス様や仏様が言っていた天国と極楽は、この五天道界の星を見て仰せられたのである。死んで故郷星まで行けば、極楽と天国であり、行けなければ、煉獄であり、神罰を受ければ、地獄なのである。五天道界に至ると、天国と極楽、煉獄と地獄を全て見て知ることができるため、死人の霊を天国や極楽に送ることができるのである。それだけでなく、他の星々を旅しながら宇宙人と会話し、その星で使われている文字を使い、解読できるようになる。五天道界、これは正に《先天道通》である。

周易を見ると、陰陽の論法を用いて「先天」と「後天」の理法を説明している。具体的に紹介すると、全ての数字には、「陰」と「陽」があるが、1・3・5・7・9は、「陰数」であり、2・4・6・8・10は、「陽数」である。そして1・6は「水」であり、2・7は「火」、3・8は「木」、4・9は「金」、5・10は「土」であってそれぞれ五行の陰数と陽数でできている。これはつまり、宇宙万物が最初に1から始まって9まで分裂し、発展した後、10で完成を成すことを意味する。

（原始返本と分裂発展）

一年の春夏秋冬の四季が循環して冬が過ぎると、春が来る理を数理では、10まで行ってまた1に返ることに例えて真理を表している。日が東から昇って西に沈み、翌日また東から昇る理や月が満ちれば欠け、欠ければ満ちる理と同じである。周易でのこのような陰陽の理によって「先天」と「後天」があるが、数理では、1から5までが「先天」であり、6から10までが「後天」である。

（数理で見た先天と後天）

『五行において始まりの根源は、「水」であり、完成は「土（人）」にある』という言葉は、人それぞれの生と死を考えれば、容易に理解できることである。周易やその他天文、道書などは、天の理をより多くの人に知ってもらうため、天上神明界から下して作られたものである。つまり地上人間界の文明は、天上界に倣ってできたのである。言い替えれば、天上一天道界から十天道界までを手本にしたのが周易数理の1から10までの数字なのである。五天道界は、先天道脈の果て、或いは先天道脈の完成である。

📖석문도법:石門道法(石門道門著、石門出版社) 332~335ページ

📌これは、韓国の石門道門の石門出版社で石門道書を正式に日本語に訳したものではなく、韓国で石門道法の石門呼吸をしている私自身が日本人の方々に石門道法を伝えるため、独自に日本語に訳したものですので、文章に不自然なところもあると思いますが、どうかご了承ください。

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