かなり面白い。
シナリオ創作の本なんだけど、よくある教科書的な本じゃない。
ガルシア=マルケス座長のシナリオ教室のメンバーたちが毎回誰かのアイデアを元に、ブレーンストーミング式のディスカッションでストーリーを組み立てていくっていう趣向。だから全編会話。
議論が行きつ戻りつ、蛇行、徐行、脱線、旋回してストーリーらしくなっていく過程が面白い。
座長が議論をコントロールしながら、節目節目に創作の心得的な金言、至言をさりげなく織り交ぜている。まあ、引っ掻き回している張本人なんだけどね。
途中、議論が錯綜して、読んでて「今回のアイデアは没になるんじゃないか?」と心配になるんだけど、巻き返して最後にはちゃんとまとまるところが、それ自体、物語的で良くできている。へたな小説読むより、読み応えがある。
本読んで、次のお話をねだる子供のような気持ちになったのは久しぶり!