日本地震前兆現象観測ネットワーク  5941 '23 6/10

①『本日の地震6回』
10日 18時22分 宗谷地方    M2.5
10日 17時57分 宮城県沖    M3.6    震度2
10日 06時21分 石川県 M3.1 震度2
10日 03時45分 新島・神津島近海 M2.6    
10日 03時41分 熊本県 M2.1    
10日 03時30分 新島・神津島近海 M3.7 震度2

6/10 05:31 4.9M   台湾(信号機さん)

10日の月齢は21.5。


②『本日のNictイオノ』
赤93(稚内23、国分寺34、山川25、沖縄11)
関東の赤は危険ラインに達していないのでまずは一安心。
しかし、深夜の発生と「赤単」があり、予断を許さない。


③『2m、5m、10mナイトQSO(交信)レポ』
今晩も非常に多い。2mも多く、かなり、イオノの赤の影響がみてとれる。


④『プロトン、放射線帯電子、TEC』
静穏


⑤『篠原情報 (6/10 14:06 更新)』
太陽風はかなり低速(280km)になりました。M2.5の中規模フレアが発生しました。
今日未明からは300kmへ戻っていますが低速の状態は続いています。
磁場強度は、3〜5nTとやや弱くなっています。
磁気圏は静穏でAE指数は小規模の変化が1回起きている程度です。 


⑥『9日の活動度指数』
黒点数 164
黒点総面積 750
F10.7 164.3
磁気K指数合計は7、最大2


⑦『南海トラフ地震関連情報 -最近の南海トラフ周辺の地殻活動』
気象庁では南海トラフ周辺の地震活動や地殻変動等の状況を定期的に評価するため、 南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会、地震防災対策強化地域判定会を毎月開催しています。 
本資料は6月7日開催した評価検討会、判定会で評価した調査結果を取りまとめたものです。 次回は7月7日を予定しています。

令和5年概要
現在のところ、南海トラフ沿いの大規模地震の発生の可能性が平常時(注)と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていません。

本文、最近の南海トラフ周辺の地殻活動
現在のところ、南海トラフ沿いの大規模地震の発生の可能性が平常時(注)と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていません。

(注)南海トラフ沿いの大規模地震(M8からM9クラス)は、「平常時」においても今後30年以内に発生する確率が70から80%であり、昭和東南海地震・昭和南海地震の発生から約80年が経過していることから切迫性の高い状態です。

1.地震の観測状況
(顕著な地震活動に関係する現象)
南海トラフ周辺では、特に目立った地震活動はありませんでした。略。

2.地殻変動の観測状況
(ゆっくり滑りに関係する現象)
上記(1)、(2)の深部低周波地震(微動)とほぼ同期して、周辺に設置されている複数の歪計で僅かな地殻変動を観測しました。周辺の傾斜データ及びGNSS観測でも、僅かな変化が見られています。
GNSS観測によると、2019年春頃から四国中部でそれまでの傾向とは異なる地殻変動が観測されています。また、2023年初頭から九州南部でそれまでの傾向とは異なる地殻変動が観測されています。

(長期的な地殻変動)
GNSS観測等によると、御前崎、潮岬及び室戸岬のそれぞれの周辺では長期的な沈降傾向が継続しています。

3.地殻活動の評価
(ゆっくり滑りに関係する現象)
上記(1)、(2)の深部低周波地震と地殻変動は、想定震源域のプレート境界深部において発生した短期的ゆっくり滑りに起因するものと推定しています。
2019年春頃からの四国中部の地殻変動及び2023年初頭からの九州南部の地殻変動は、それぞれ四国中部周辺及び日向灘南部周辺のプレート境界深部における長期的ゆっくり滑りに起因するものと推定しています。
これらの深部低周波地震(微動)、短期的ゆっくり滑り、及び長期的ゆっくり滑りは、それぞれ、従来からも繰り返し観測されてきた現象です。
上記(3)の浅部超低周波地震は、これまでの観測結果や研究成果を考慮すると想定震源域のプレート境界浅部において発生したゆっくり滑りに起因する可能性があります。
これは、従来からも繰り返し観測されてきた現象です。この現象の発生頻度・規模等発生様式については今後も観測・研究が必要です。

(長期的な地殻変動)
御前崎、潮岬及び室戸岬のそれぞれの周辺で見られる長期的な沈降傾向はフィリピン海プレートの沈み込みに伴うもので、その傾向に大きな変化はありません。
上記観測結果を総合的に判断すると、南海トラフ地震の想定震源域ではプレート境界の固着状況に特段の変化を示すようなデータは得られておらず、南海トラフ沿いの大規模地震の発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていません。