昭和はプライドの時代だった(「踊る菩薩 ストリッパー・一条さゆるりとその時代」 小倉孝保) | 「天に月、地に山」 愛知・豊橋で日本酒なら

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皆さんこんばんは。

 

恒例の夜中の本紹介。

 

「踊る菩薩 ストリッパー・一条さゆりとその時代」 小倉孝保

 

久々にノンフィクションを読みました。

 

伝説的ストリッパー・一条さゆりの生涯。

 

流石に私の年代だと現役時代は知らないけど、お名前くらいは至る所で聞いた事がある存在。

 

さてどうでしょうか?

 

ウーマンリブが台頭してきた時代、一人の伝説的ストリッパーが生まれた。

 

芸名一条さゆりは、日本がまだ猥褻に関して非常に厳しかった時代に、舞台で特出しという性器丸出しの踊りをしていました。

 

それはお金の為でなく、わざわざ見に来てくれるお客さんを喜ばせたいからという純粋な気持ちでした。

 

しかし国は彼女を人身御供として懲役刑を初めて下します。

 

そしてその事で反権力の象徴として祭り上げられ、普通の生活をしたいと願っても、周りがそれを許さなかった。


今作は、極貧の幼少期、絶頂期、刑務所暮らし、夫の自死、大やけど、生活保護、ドヤ街での暮らし、孤独死と、彼女の人生の総てをさらけ出した作品。

 

面白かった!

 

自分が昭和生まれというのもあるかもしれないけど、やっぱ昭和は良い時代だったと痛感。

 

勿論経済的には今の方が格段と良いし、色んな事が便利にはなっている。

 

でも人々の繋がりや、どんな生活をしていても個々のプライドはちゃんとあった時代。

 

後ろ指を指される職業だったかもしれないけど、彼女の葬儀に訪れた男たちは皆彼女を崇めたシーンは泣けました。

 

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