このほど、弁護士ドットコムに対し記事を寄稿しました。

逮捕後夕食の提供を受けられなかった男性が東京都に対して損害賠償を求めた裁判で、東京高等裁判所が1万円の賠償を都に命じたという事例に関する解説です。

 

リンクを張りますので、ぜひご覧ください。

https://www.bengo4.com/c_1017/n_10736/

 

金額自体は、非常に小さな話なのですが、先日もブログに書いたゴーン氏の海外逃亡の件で世間を騒がせている日本の刑事司法の在り方にも関連する話なので、私も大変興味深く時間をかけて意見を仕上げましたので、ぜひご覧ください。

 

この裁判の原告となった男性は、大変な労力と時間、そしてお金をかけて裁判を争い1万円を勝ち取りました。

たった一万円ですが、インパクトは大きいですね。

原告の男性にとっても、お金ではなく、気持ちの問題だったのでしょう。

 

日本国民は、警察嫌いな人が多いですが、特に私が事務所を構える大阪の南のほうにはやたらと警察嫌いな方が多いような気がします。

たとえば、自分が窃盗の被害にあったときにはたいして役に立ってくれなかったが、ちょっとスピード違反をしたらすぐ切符を切られるから、警察なんて弱い者いじめだというような類の意見をちらほら耳にします。

 

そして、未解決事件や証拠不十分なために訴追できないケースなど、ごまんとあることでしょう。また、冤罪もありますし、証拠品を紛失したりといったミスが報道されるケースもあります。ことの大小でいえば、小さなことですが、今回の晩御飯抜きも、配慮不足だったというべきでしょう。

 

他方で刑事ドラマや警察密着ドキュメントの類の番組が人気がありますよね。

私も、「踊る大捜査線」や「相棒」は大好きです。青島さんや右京さんが、一般人に共感できる正義を実現してくれる様子は見ていて楽しいです。

刑事ドラマの警察は、「大衆のための正義」の執行者として描かれることが多いですよね。現実社会でも、警察が、大衆のために正義を実現してくれているからこそ、治安が保たれているのです。

 

私は、弁護士として、刑事弁護に携わるときは、検察や警察と対峙することが多いので、警察に迎合するつもりはありません。

他方で、刑事告訴や被害者参加の局面では、検察や警察と協働することもあります。また、民事事件でも警察が作成した刑事記録を取り寄せて参考にすることもしばしばあり、仕事上の関係でも、お世話になっている局面も多いのです。

警察という組織は、とても重要な組織ですから、その在り方は、常に国民の目にさらされていますので、大変な仕事だと思います。今回の裁判の件は、ミスはミスとして、よりよい方向に向かっていただければと思います。