高速道路上での追突事故

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高速道路上で他車にあおられた挙句、

道路上に停止させられ、

後続車に追突され、

運転者とその妻がお亡くなりになった、

という事案が、ニュースをにぎわしています。

 

今般、あおって停止させた車の運転者が逮捕されたことを

きっかけに大々的にワイドショーでも取り上げられています。

 

あおって停止させた車は論外ですが、

追突してしまった車の運転者にも同情の声が寄せられているようです。

しかし、これは大きな間違いです。

 

免許をお持ちの方ならご存知であるべきですが、

一般道でも高速道路上でも、

前車が緊急停止・急減速しても、

追突することなく停止できる程度の車間距離を保持する義務が、

運転者にはあります。

 

そうして、一般道での追突事故は、

追突車が100パーセント悪いとされています。

ただし、一般道で先行車に落ち度があり、

理由もなく緊急停止あるいは急な減速をした場合には、

その内容に応じて、先行車にも

最大で30パーセントの過失が認められることもあるでしょう。

 

他方、高速道路上でも、

たとえば、渋滞で減速あるいは停止した場合には

先行車には通常は落ち度がありませんので、

追突車に100パーセントの過失が認められるでしょう。

その一方、

通常は高速道路上で停止することは予定されていませんので、

渋滞ではなく、

なんらかの落ち度によって(たとえば整備不良によるガス欠やエンジントラブルなど)

高速道路上で停止あるいは急減速したがために追突事故となった場合には、

先行車の過失は40パーセント、

追突車の過失は60パーセントです。

一般道に比べると高速道路なので、追突車の過失は10パーセント程度、

減じられてはいますが、追突車の方が過失が重いことは同じです。

 

今回の事故の場合、停止させた車の過失と、追突した車の過失が

競合した事故と評価できると思います。

いずれにしても、停止させられた車両には落ち度はないと考えられます。

 

さて、では、停止させた車両の運転者は、

どのような罪に問われるのか。

 

逮捕罪名は、過失運転致死罪とのことです。

 

これに対して、高速道路上に車を止めさせるということは、

殺人に等しいという声も聞こえてきます。

 

ただ、実際は、上述のとおり、

後続車も車間距離を保持する義務があるので、

殺人や傷害致死の故意あるいは

未必の故意(事故になるかもしれないが構わないという認識)

が認められるかは微妙かもしれません。

 

ただ、警察の努力によって真相が明らかになってきているのは、

とてもよかったと思います。

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